マツダCX-60のサスペンションを眺めてみる

縦置きプラットフォームに直6エンジンを載せる。話題にならないはずのないマツダCX-60(試作車)に乗る機会があったので、これ幸いと脚周りをこれでもかと眺めてきた。

リヤサスペンション:マルチリンク式

右側リヤサスペンションを後方から。ロワーリンクの2本とトーコントロールリンクはスチール製の板金溶接構造。ロワーリンクには空力のための樹脂製カバーが備わる。サブフレームのマウントブッシュの巨大さが印象的。
同部位をナックル側に寄って見たところ。リンク類の配置は車両の姿勢変化を考慮したディメンジョンとしている。
右側リヤサスペンションを上方から。アッパーリンク2本のナックル側接続部はボールジョイントを用いることで不要な変位を抑制、手応えがありながらよく動く脚周り設計とした。アッパーリンクは2本ともにアルミ合金製。
同部位を前方から眺めたところ。ボールジョイントは横一列に並ぶレイアウト。ナックルはアルミ合金製。
リヤデファレンシャルユニットは、アンダーカバーや排気管に阻まれ、かろうじて顔をのぞかせる程度。

フロントサスペンション:マルチリンク式ダブルウィッシュボーン

右フロントサスペンションを前から。ダンパーはドライブシャフトをよける二股で、ロワーリンクにオフセットなしで接続。
ロワーピボットは回転軸を追い込む格好でナックルに接続される。アンチロールバーリンクもロワーリンク前から。タイロッドは前引き。
サブフレーム側ピボットは、前側のブッシュはコンパクトなのに対し、後側は容量を確保、NVHと運動性を両立させる。
左フロントサスペンションを後方から。ロワーリンク後側は前側と2点留めで締結する構造。
アッパーアームはスチール製の板金溶接構造。ダンパーマウントはキャストアルミとして高剛性と軽量化を両立させる。
ナックルはアルミ合金製。長い腕を上方に伸ばし、アッパーリンクとボールジョイントで接続する。
ステアリングラックギヤボックス。EPSとしてはピニオンアシスト式。
ドライブシャフトはレイアウトを優先したことで、エンジンのオイルパンを貫通することとなった。

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