コマツが米国ムーグ社とフル電動ホイールローダー・コンセプトマシンを開発、bauma2022へ初出展

出展予定のフル電動のホイールローダー
コマツは、10月24日~30日にドイツのミュンヘンで開催される国際的な建設機械見本市「bauma2022」において、米国のムーグ社と共同開発したフル電動(油圧機器による駆動無し)ホイールローダーのコンセプトマシンを展示することを発表した。ホイールローダーのフル電動化はコマツとして初めての取り組みとなる。

当該機は、欧州向けコンパクトホイールローダーに、ムーグ社製電動シリンダ―やモーターなどを織り込み、走行と作業機の稼働をフル電動化し、バッテリー駆動による排気ガスゼロを達成したコンセプトマシンである。電動化システムには、走行用の電動モーター、作業機操作や操縦のための電動シリンダ―、バッテリー管理システムなどが含まれている。制御システムは車体各部に搭載されているこれらの電動コンポーネントと結びつき、それらを協調させながら全電動の走行システムや作業機システムを作動させることで、高効率なエネルギー供給と高い操作性を実現している。また、フル電動化により、屋内外を問わず、騒音や排気ガスを気にすることなく様々な作業環境で快適に作業することが可能となり、これまで以上に幅広い現場での使用が可能となる。

両社は、bauma2022の終了後に、生産性、稼働時間、快適性を確認するための実証試験を共同で行う予定。フル電動化は稼働時間の延長、電動化を活かしたアシスト機能によるオペレーターの疲労軽減、日々の管理業務における負担軽減などに貢献することが期待されている。

世界的な気候変動への意識の高まりが加速する中、コマツは持続可能な社会の実現を目指し、2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言しており、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現に向けて、 “排気ガスゼロ”や騒音の大幅低減を実現する建設機械の電動化開発が進められている。

コマツは中期経営計画「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」 に掲げている、ダントツバリュー(収益向上とESG課題解決の好循環を生み出す顧客価値の創造)を通じて、未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、サステナブルな未来を次の世代へつないでいくため、新たな価値創造を目指していく。

ムーグ社の概要

社名: Moog Inc
設立: 1951年7月
所在地: 米国 ニューヨーク州
事業内容: 航空、産業システム、宇宙・防衛など幅広い分野における精密制御コンポーネントおよびシステムの設計・製造技術を持つリーディングカンパニー

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