自動車が使う化石燃料ぶんのエネルギー量を発電でまかなうことは可能だろうか

(PHOTO:Shutterstock)
日本の道を走っている乗用車をすべてBEV(バッテリー・エレクトリック・ビークル)に切り替えても電力は困らない--これが本当ならすばらしいことだ。しかし、ここ1〜2年の日本は夏冬の電力需要を乗り切れるかどうかさえ危うい状態だ。ことしの夏も政府からは「無理のない範囲での節電」という要請が出ている。感覚的には「いまの日本の電力事情ではBEVにまわせる電力はごくわずかだろう」と思うが、「簡単にできる」と仰る研究者の方もいる。では「電力だけ」で乗用車利用をまかなうためには、どうすればよいのか。果たしてそれは実現可能なことなのか。計算で考えてみた。
TEXT:牧野茂雄(Shigeo MAKINO)

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著者プロフィール

牧野 茂雄 近影

牧野 茂雄

1958年東京生まれ。新聞記者、雑誌編集長を経てフリーに。技術解説から企業経営、行政まで幅広く自動車産…