ZF:IAAプレミア、持続可能なモビリティをリード

ZFは、ミュンヘンで開催されている次世代モビリティが集結するIAA Mobility 2021(以下IAA Mobility)で、持続可能なモビリティのための包括的なシステムプロバイダーとして、その革新性を提示し、当社のEモビリティとのパワフルなセントラルコンピューターの方向性を示している。ZFは IAA Mobilityでワールドプレミアとヨーロッパプレミアを発表する。

 ZFは、モビリティの未来に大きな可能性を見出し、持続可能で包括的、かつすでに利用可能な新しいモビリティとドライブラインに注力している。

ワールドプレミア:モジュラーeDriveキット

 ワールドプレミアであるモジュラーeDriveキットは、ZFがEモビリティ分野でいかに強固な存在であるかを示している。モジュラーeDriveキットはZFのシステムソリューション、部品、ソフトウェア制御といったEモビリティチームのノウハウすべてをフレキシブルなプラットフォームにまとめたものである。このキットすべての新しい電動ドライブの電力密度、重量、効率が大幅に向上する。また、ZF独自のトランスミッション分野のノウハウを活用し、冷却と潤滑システムの高効率化はもちろんトランスミッションを最適化し、それにより機械的ロスを最大70%削減する。さらに、パワーエレクトロニクスにおいては、特許取得済みの革新的技術が含まれている。

 ZFのモジュラーeDriveキットは、コンパクトカーからプレミアムセグメントまでの幅広い車種で使用可能なため、自動車メーカーにパフォーマンス最大化と高効率化間の設計の優先順位に大きな自由度を提供する。たとえば、電力75〜400kW、トルク350〜540Nmの範囲で構成が可能。また、この製品の一貫したモジュラーアプローチにより、従来の自動車メーカーから新規参入の自動車関連企業やテクノロジー企業まで、ZFの顧客すべてのプラットフォーム戦略を最適に補完できる。 なお、ZFは現在、自動車メーカーが次世代のバッテリー式電気自動車に必要とする最適な基盤を提供している。

ヨーロッパプレミア:自動車業界で最もフレキシブルでパワフルなスーパーコンピューター

 自律運転および自動運転車両には、車載スーパーコンピューターの計算能力が求められている。将来の車両の中心はセントラル・コンピューティング・ユニットである。これにより、安全性、効率性、快適性向上につながる適切な性能を備えた新機能を提供することが可能となる。

 そのため、ZFは高性能コンピューター「ZF ProAI」を開発した。IAA Mobilityで最新世代のZF ProAIをヨーロッパで初公開する。これは現在、自動車業界で最もフレキシブルでパワフルなスーパーコンピューターである。またZFは、このようなユニークなシステムも、標準化された部品を高比率で組み合わせながら提供する。

最大66%パワフルで70%効率的

 ZF ProAIは、20~1,000TeraOPSのスケーラブルなパフォーマンスで利用可能である。 以前のバージョンと比較して、性能を最大66%向上させ、エネルギー消費を最大70%削減した。これにより、1ワットあたり3テラOPSという卓越したエネルギー効率を達成した。 また、すべてのZF ProAIは、iPadよりも占有する床面積が少ない、わずか24x14x5cmの統一されたプラットフォームに実装されている。ZF ProAIは、あらゆる車種と自動運転レベル2からレベル5までのすべてに対応している。

グリーンパワー・ロードマップ:10年早いクライメート・ニュートラル達成

 ZFは「グリーンパワー・ロードマップ」で、すべてのZFの活動が2040年までにクライメート・ニュートラルを達成することを約束した。これはパリ協定で想定されているよりも10年早いものである。

 持続可能であることはZFの必須条件である。重要なマイルストーンに、ZFの拠点でのCO2排出量を2030年までに2019年と比較して80%削減することをあげている。

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