電動車のモーターパワーを理解するための基本ガイド[自動車業界60秒ブリーフィング]

電動車のスペックを理解する上で重要なのは、モーター出力と電圧に関する理解である。電動車に搭載されるモーターは、最小で数kWから、最大で500kWを超えるものまで存在し、その出力は車載される駆動用バッテリーの電圧に依存する。例えば、日産のリーフでは、バッテリーユニットとインバーターの能力向上により、初代モデルの80kWから現在は160kWまで出力が増加した。

また、電動車の出力はモーターの最高回転数にも影響を受ける。トヨタのプリウスでは、同じ出力でも高回転化によりモーターの小型化が実現され、これにはバッテリー電圧の昇圧が必要である。

さらに、バッテリーの総電圧にも注目が集まっている。これまでEVやHEVでは100〜400Vが主流だったが、低電圧を用いるマイルドハイブリッドやマイクロハイブリッドが増えている。また、ポルシェのタイカンやアウディのe-tronなどでは800V以上の高電圧が採用されている。

[詳細]単位が意味することと、数値の基準|電動車のスペックの見方

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