電気自動車のモーター「電流とトルクの科学」[自動車業界60秒ブリーフィング]

電気自動車のモーターの動作理解には、電流とトルクの関係性の理解が必要である。モーター内部の電磁石の巻き線を流れる電流とトルクは比例関係にある。電流が増加すると、電磁石の磁力線が増え、それによりトルクが増加する。このトルクが大きくなると、車は加速し、モーターの回転数が上がる。

また、モーターは発電機としても機能する。回転速度が速くなると発電電圧が高くなる。この電圧を逆起電圧と呼ぶ。逆起電圧が高くなると、電流が流れにくくなる。

DCモーターやAC同期モーターに共通する特性として、「電流を流し始めた瞬間から最大トルクを発生」するというものがある。しかし、実際にはインバーターやモーターの巻き線などが発熱するため、これらを守るためにコントローラーが制限をかけている。

モーターの出力の考え方については、ミニ四駆やラジコンで遊んだ経験がある人ならすぐにイメージがつくだろう。電池の電圧が高い時は速く走り、電圧が落ちてくると遅くなる現象は、モーターの出力特性と同じである。

[詳細]木村先生教えてください!| 電気がわかりません!Question & Answer

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