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高い自律性を搭載したアクティブ・セーフティ機能を目指す
TRIのヒューマン・インタラクティブ・ドライビング(HID)チームは、自動運転のロボットタクシーではなく、高い自律性とドライバーの高い関与の両方を組み込んだアクティブ・セーフティを目指した研究を進めている。この研究は、クルマがドライバーのインテリジェントなパートナーとして確立するための研究でもある。
TRIはまた、「Driving Sensei」のコンセプトも発表した。このコンセプトは、AIを活用し、AI主導の指導とAIを活用したドライバー・サポートの組み合わせを通じて、ドライバーが運転技術を習得できるよう支援するものである。Driving Senseiは、ドライバーが運転に集中できるようにしながら、より安全で優れたドライバーになることを支援してくれる。
機械学習によってドライバーへの支援をより自然に
「Human-Focused Learning」(直訳すると「人間集中学習」)は、データ駆動型の機械学習技術を用いて人間の行動モデルを作成する。ドライバーの意識から行動、そして意図に至るまで、これらのモデルは、テクノロジーがドライバーを理解し、可能な限り自然な方法でドライバーをサポートすることを保証する。Driver/Vehicle Performance and Safety(ドライバー/車両性能と安全性)では、AIを活用して専門家レベルの運転スキル構築に重きが置かれている。
一部のメディア関係者は、ハンドリングの限界をテストした自律走行するトヨタ・スープラや、高速でサーキットを突進しながら障害物を回避する能力を実証した完全自律走行するレクサスLC500で、既にこれを直接体験している。このような専門的な運転技術をAIに教えることは、突然の障害物やブラックアイスのような危険な道路状況をナビゲートしてドライバーの事故回避を支援する自律走行技術の基礎を築くのに役立つ。
AIドライビングコーチでドリフトを習得
最後の要素は、AIとドライバーがより安全で楽しいドライビング体験のために協力する「シェアード・オートノミー」である。参加者は、TRIが特注したグローバル・リサーチ・イノベーション・プラットフォーム(GRIP)を試乗した。GRIPは、四輪操舵とインホイール電気モーターを備えた研究用車両で、運転研究を迅速に反復するために使用される。GRIPの車内ダイナミクス・エミュレーションは、制御された環境内でドライバー・トレーニングのための新しいシナリオを可能にする。
ジャーナリストは、AIを活用したインストラクションとサポートを組み合わせて、ドリフトを制御するためのカウンターステアの方法を学んだ後、模擬アイスパッチでそのスキルをテストした。ジャーナリストはまた、シミュレータでTRIのAI搭載トラックドライビングコーチを体験した。このAIコーチは、リアルタイムの自然言語を使って、ジャーナリストの現在の行動に基づいて指示を出した。ジャーナリストはまた、チャットボット・インターフェースを使用してエージェントと対話し、自分のパフォーマンスを理解し、改善するためのヒントを得ることができた。