揺れる未来のエネルギー、洋上風力発電のコストとリスク[自動車業界60秒ブリーフィング]

洋上風力発電の将来に暗雲が立ち込めている。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のデータによると、洋上風力発電の建設コストは2022年に上昇に転じ、故障率も高まっている。風力発電大手のオルステッドはアメリカ事業の撤退を検討しており、他の事業者も撤退や入札参加の取りやめを示唆している。これは、高コストやハリケーンなど自然災害のリスクによるものである。

欧州でも同様の事例が見られ、風力発電設備の運転費用は使い続けるうちに増加し、初期の予想とは異なる結果になっている。特に、洋上風車の故障率は運転開始から20か月で全体の30%が初期故障を経験している。

日本では、陸上風車の設備利用率は平均20%であり、洋上風車に関してはまだデータが不足している。しかし、風力発電設備のメンテナンス費用が高く、特に洋上風車は故障率が高いとされる。また、日本の風力発電設備はほとんどが欧州製や中国製であり、部品の供給にも問題がある。

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