JFEスチール、「ティーチングレス技術」による自動研削ロボットシステムを開発

JFEスチールは、最新のDX・ロボティクス技術を活用し、グラインダー研削作業を自動で行うロボットシステムを知多製造所の小径シームレス管工場に導入したことを発表した。

今回開発された自動研削ロボットシステムは、高品質な製品を製造するために、製品・半製品などに生じた不良部位をグラインダー研削で除去する手入れ工程で使用されるものである。手入れ工程の自動化にあたっては、対象物が多種多様な寸法かつ作業位置や不良部位も様々であることが大きな課題となっていたが、同社が独自開発した「ティーチングレス技術」により、手入れ工程において微細なきずなどの不良部位検出から研削作業までをロボットが自動で行うことが可能とされている。今後は、本システムが他工場・他製造プロセスにも展開されることで、より安全で快適な職場環境が実現され、生産性の向上につなげられる。

そこで、「ティーチングレス技術」として、3次元形状測定を行い研削対象である不良部位を自動検出し、研削対象の形状に合わせてロボットの動作を自動で生成するシステムを開発することで自動化が達成された。また、研削圧力や研削中の速度などの動作を適切に制御することにより、研削断面形状の平滑化、研削量の自動調節が可能となっている。

JFEスチールは、開発した本ロボットシステムを本年5月に知多製造所小径シームレス管工場に導入し、今回実運用を開始した。本ロボットシステムを使用した場合、グラインダー研削の作業時間を従来よりも約6割削減することができる。今後、知多製造所内の他工場へ2025年度までの導入を計画するなど、手入れを行う他のプロセス・工場に対しても、本ロボットシステム技術の適用拡大が進められる。

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