トヨタのマルチステージハイブリッドの仕組み解説[自動車業界60秒ブリーフィング]

トヨタ自動車は、ハイブリッド車(HEV)の技術を進化させ、新しいトランスミッション「マルチステージハイブリッドトランスミッション(MSHT)」を開発した。初代プリウスが世界初の量産ハイブリッド車として1997年に市販されて以来、トヨタはHEV技術の熟成とバリエーション展開を進めてきた。

MSHTは、特に後輪駆動車向けの第3世代ハイブリッドシステムで、レクサスLC500hに搭載されている。これまでのトヨタ・ハイブリッド・システム(THS)は、発電機、エンジン、電気モーターを遊星歯車セットで連接し、連続無段階の変速を実現していた。しかし、MSHTはTHSの後段に4段変速機構を追加し、さらなる効率向上を目指している。

このシステムの重要な点は、高速巡航時の燃費向上である。THSの電気的効率はギア比が高くなるにつれて向上し、MSHTはこれを利用して、発電機(MG1)の回転がゼロになるギア比で効率を最大にする。また、4段変速機構は電気的に変速させ、10速のようなステップ比を持つ変速機構にしている。

詳細を読む→THS+4速ATで10速ハイブリッド:トヨタ・マルチステージハイブリッドの仕組み

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部