トヨタの2モータースプリット:HEV技術の全貌[自動車業界60秒ブリーフィング]

トヨタはハイブリッド車の技術開発において、そのパイオニア的存在である。1997年に発売された初代プリウス以降、トヨタ・ハイブリッド・システム(THS)は進化を続けてきた。最近の自動車業界は、電気自動車(EV)への移行が進んでいる中、一部からはハイブリッド車(HEV)への関心が再燃している。HEVの技術は、車両の運動性能を向上させつつ環境負荷を低減することが可能であるため、この関心は理解できる。

特に注目されているのは、トヨタの2モータースプリット式ハイブリッドシステムである。このシステムは、エンジンとモーターの効率的な組み合わせを実現し、様々な車種に応用されている。たとえば、プリウスやカムリ、さらにはSUVのRAV4やRXに至るまで、幅広いラインナップにこのシステムが採用されている。

ハイブリッドシステムの核となるのは、電動機(MG2)とその制御技術である。トヨタはこの技術を洗練させ、駆動損失を約20%低減することに成功している。また、新型ノア/ヴォクシーに搭載された第5世代ユニットでは、MG2の出力を大幅に向上させ、専用の作動油を開発することでさらなる効率改善を図っている。

記事を読む→FHT 2モータースプリット|EVから時代は再びHEVなのか!?トヨタのハイブリッドシステムを振り返る①

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