1モーター8速ATという選択、F8G30hハイブリッドシステムの技術解析[自動車業界60秒ブリーフィング]

F8G30h 1モーターパラレルは、HEV(ハイブリッド電気自動車)技術の最新進化を象徴する製品である。このユニットは、従来の8速AT(オートマチックトランスミッション)に1モーターを組み合わせたパラレル型ハイブリッドシステムであり、アイシン製ハイブリッドトランスアクスルとして初めての試みとなる。このシステムでは、モーターが最高出力88kWを提供し、135km/hまでの速度でモーター走行が可能である。さらに、エンジンとモーターのみを使用する発電特化モードも備えている。

DSオートモビルのDS7 CROSSBACK E-TENCEに搭載されており、2018年のパリモーターショーで発表された。PSAグループもこの技術を採用し、アイシンと長い協力関係を築いてきた。ハイブリッドシステムの採用は、燃費性能を24%向上させ、エンジン車に比べて部品数と体積を削減して低コスト化を実現している。

ユニット設計では、クラッチ+モーターモジュールを使い、全長を35mm増加させる一方で、機械的な細部に工夫を凝らしている。特に、モーター走行時に変速を感じさせないノーフィール制御が採用され、運転中の快適性を高めている。また、エンジン停止時でも大流量の潤滑が可能な電動オイルポンプを採用し、エンジンの始動時のショックも抑えている。

詳細を読む→F8G30h 1モーターパラレル|EVから時代は再びHEVなのか!?トヨタのハイブリッドシステムを振り返る④

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