トヨタのハイブリッドシステムは、進化し続けている。特に注目すべきは、縦置き式2モータースプリットユニットと4段変速機の組み合わせである。このシステムは、従来のハイブリッドシステムの欠点を補うために設計された。
LSクラス用のRHM50ユニットは、MG2の最高出力が132kW、最大トルクが300Nmで、2段減速機を組み合わせている。このユニットは、MG1、MG2、4段変速機を統合し、10段変速制御を実現している。レクサスなどのFR車向けに設計されており、高速域でも高効率を発揮する。縦置き式2モータースプリットユニットは、高速巡航時の効率向上を目指して開発され、2006年にGS450hに初めて搭載された。
GS450hのトランスアクスルは、複列配置のラビニヨ式遊星歯車機構を採用し、低速段3.9/高速段1.9の変速比を持つ減速機を搭載している。上流の動力分割機構は、THSの特徴的な仕組みを踏襲し、湿式多板クラッチを用いて2段変速を実現している。このクラッチは、フロントサンギヤを固定することで低速段、リングギヤを固定することで高速段を生み出している。
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