連載

自動車業界60秒ブリーフィング

SiC(炭化ケイ素)を用いたパワー半導体の採用が日本車メーカーで増加している。これはSDGs推進や各国のEV化施策の中で、効率的な電力使用が求められるためだ。従来のシリコン製パワー半導体よりも電力損失が少なく、省エネ性能が高いSiCデバイスが次世代パワー半導体として注目されている。

2023年3月、トヨタ自動車はレクサス初のEV専用モデル「RZ450e」にSiCパワー半導体を搭載した。ホンダも2025年発売予定のEVで同様の技術を採用予定だ。これにより電力の無駄を減らし、航続距離の延長が期待される。また、SiCパワー半導体はスイッチング速度が速く、電力ロスを減少させるため、充電時間の短縮にも寄与する。これによりテスラやBYDなどのEV専業メーカーが先行して採用している。

しかし、SiCの価格の高さがネックとなっている。特定のパワー半導体をシリコンからSiCに置き換えると、価格は2~3倍に上昇すると見られている。これはSiCインゴットの精製が難しく、加工難易度も高いためだ。しかし、EVへの搭載が進めば量産効果で価格低下が期待されている。

詳細を読む→欧米勢が積極投資を行うパワー半導体、追撃する中国勢。日本勢の一手は

TOPPER[トッパー] | 自動車のテクノロジーを探求・未来を予見するメディア

世界に向けて最新技術・製品情報を発信ー自動車技術のための国内最大のテクノロジー解説メディアです。

https://mf-topper.jp/articles/10003442

連載 自動車業界60秒ブリーフィング

テクノロジー 2024.09.27

物流業界の救世主?「日野デュトロ Z EV」がもたらす低床革命[自動車業界60秒ブリーフィング]

テクノロジー 2024.09.26

欧州電池産業の未来を担うノースボルト、その成長に立ちはだかる壁[自動車業界60秒ブリーフィング]

テクノロジー 2024.09.25

トヨタが認めたセキソーの制音技術、センチュリーに採用[自動車業界60秒ブリーフィング]

テクノロジー 2024.09.24

自動車内装の新時代へ!ダブルビュー®がもたらす究極の空間美[自動車業界60秒ブリーフィング]

テクノロジー 2024.09.20

メタバースで実現する自動運転のリアルタイム監視技術[自動車業界60秒ブリーフィング]

テクノロジー 2024.09.19

三菱トライトン、パジェロの遺産と最新技術が融合した耐久性の秘密[自動車業界60秒ブリーフィング]