コマツ、新世代油圧ショベル「PC220LCi-12」を建設機械見本市bauma2025に初出展

コマツは、4月7日(月)から13日(日)にドイツのミュンヘンで開催される国際的な建設機械見本市「bauma2025」にて、土木分野の主力機種である機械質量20トンクラスの油圧ショベルPC220LCi-12(バケット容量1.2㎥)を初出展することを発表した。本機種は、2024年12月に日本で販売を開始した新世代油圧ショベルPC200i-12の欧州仕様で、3DマシンコントロールなどのICT機能を搭載している。今回の展示会では、PC220LCi-12のデモンストレーションも実施し、最先端のICT機能が紹介される。

欧州をはじめ、北米や豪州地域では、日本と同様に建設業界の担い手不足、物価上昇によるコスト削減や生産性向上が課題となっており、安全性や生産性を一層向上させるICT建機へのニーズが高まっている。コマツは、フラッグシップモデルである新世代のPC220LCi-12の販売を欧州、北米、豪州にて2025年度中に開始する。建設現場の見える化・最適化を図るデジタルソリューションであるスマートコンストラクションとあわせて使用することにより、現場のデジタルトランスフォーメーションや課題解決に貢献していく。

PC220LCi-12

主な特長(欧州仕様車)

1.最先端のICT機能を搭載

  • 機械のセンサーやGNSSアンテナなどで把握したバケットの刃先情報が3次元設計データとあわせてキャブ内のモニタに表示されるため、丁張や検測作業、補助員の削減に貢献する。
  • オペレーターの操作時に、設計図面データに沿って掘削が出来るように機械側が操作を自動でサポートするため、操作技量によらず、図面通りの施工が可能。
  • リアルタイムでバケット内の積載量とダンプの積載量が表示され、作業をしながら積載量を管理できる。

2.スマートコンストラクションとのシームレスなコネクティビティを実現

スマートコンストラクションの各種ソリューションとあわせて利用することで、建設現場の施工を見える化・最適化し、一層の生産性の向上を図ることができる。具体的には、以下のようなソリューションがある。

  • Smart Construction Remote (標準搭載)
    測量士やプロジェクトマネージャー等の建設関係者が、現場に足を運ぶことなく、設計データを現場の建機に送信したり、オペレーターを遠隔でサポートできるアプリケーション。コマツのICT建機やSmart Construction 3D Machine Guidanceに加え、幅広い3Dシステムと互換性がある。
  • Smart Construction Dashboard(オプション)
     建設生産プロセス全体を高精度で再現・分析し、デジタル空間上での可視化が可能。
  • Smart Construction Fleet(オプション)
    本機種に登録されたダンプの接近通知がモニタに表示される。また、ダンプへの積込み実績をサーバーに記録し、現場の車両の位置や運搬回数などの稼働状況をリアルタイムで可視化、課題分析を行うことができる。

3.生産性、安全性、快適性を大幅に向上

  • ダンプトラックへの積み込み作業をアシストする自動旋回機能により、オペレーターの負荷を軽減する。
  • 現場内の電線や配管との接触を自動で防ぐ業界初のジオフェンス機能(3D)により、車体が移動しても制御設定の再調整を要さず、安全性が向上される。
  • 足元スペースが従来機比で30%拡大した新設計ワイドキャブが採用され快適性が大きく向上されている。

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