■ Specification:Toyota NASCAR V8 エンジンタイプ:V型8気筒 OHV 16V 型式:TOYOTA/TRD Phase 11 バンク角:90° 排気量:5.8ℓ ボア×ストローク:106.3×82.6mm 圧縮比:12 カム駆動:ベルト バルブ駆動:プッシュロッド+スプリング シリンダーブロック材質:鋳鉄 最高出力:850ps以上(最上級シリーズ) 最大トルク:未公表 最高回転数:9000rpm以上 搭載車両:カムリ(上位2シリーズ)/タンドラ(トラックシリーズ)
トヨタ/TRDがNASCAR参戦のために専用開発した5.8ℓ・V8 OHVエンジンは、最上位のスプリント・カップと、ほぼ同じボディを持つネイションワイド、ピックアップトラック形態のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズが同じエンジンを使用する。キャブレターやリストリクタープレート、カムの違いで出力の違いを作りだしている。かつてはカム駆動にチェーンが使われていたが、高回転化にともなってベルトに移行。ベルトカバーにはCFRPの使用が認められている。
NASCARスプリント・カップにはシボレー、フォード、ダッジ、トヨタの4ブランドが参戦(当時)。スチール製パイプフレームのシャシーに板金ボディを被せる。ホイールベース間の構造は各社共通。前車軸より前方、後車軸より後方のボディはある程度の形状自由度があり、この部分で空力的なチューニングを施す。最高速は200mph超。デイトナ(2.5マイル)やタラデガ(2.66マイル)のようなスーパースピードウェイでは、エンジン性能やドラッグの影響が大きい。
NASCARエンジンのアウトライン ・最大排気量5.8ℓの自然吸気2バルブOHV・V8 ・シリンダーブロックは鋳鉄製、燃料系はキャブレター ・上位3シリーズともに基本的には同じエンジンを使用 ・キャブレターのベンチュリー径でシリーズごとに性能を調整 ・主要エンジン部品の販売が義務付け(競争相手も購入可)