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自動車業界60秒ブリーフィング

破損したCFRP(炭素繊維強化樹脂)ボディの修理については、特有の課題があるが、無理なく対処が可能であると専門家は語る。株式会社チャレンヂの中村敬佳社長によれば、基本的には壊れた部分を切り取り、新たなCFRP材を接着する形で修復が行われる。ただし、使用される樹脂の種類や製造法によって、修理の可否や方法が大きく異なる。

BMW i3の場合、ボディの主体部分は熱硬化性樹脂を用いたCFRPで構成されており、外皮は熱可塑性樹脂を用いたCFRTPである。熱硬化性樹脂は修理が可能だが、熱可塑性樹脂は修理が難しい。しかし、外皮は個々のピースが主体構造に接着されているため、破損したピースを単体で交換することができる。

加熱硬化には、車体全体を加熱するのではなく、ブランケット(電気毛布)が使われることが多い。これは、車体に余計な配線や装置が多く、全体を加熱するとその部分が影響を受ける可能性があるためである。

CFRPの修理は、高度な技術と専門的なノウハウが要求される作業であるが、適切な方法で行えば、その強度と剛性は十分に回復する。ただし、メーカーが提供する補修マニュアルに従い、指定された材料と方法を用いることが重要である。

詳細を読む→カーボンボディの直し方-BMW i3を題材にする

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