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過給機チューンの戦闘力を試してみた!
スーパーチャージャー仕様の恐るべき速さ
ユーザー車両にデータをフィードバックすることを目的として、仕様変更&テストを日々繰り返している“オートガレージM”のZD8型BRZ。特定のステージにターゲットを絞った仕様ではないものの、岡山国際サーキットを1分43秒でラップする俊足マシンだ。
その速さから、サーキットアタック仕様と見られがちだが、実際には軽量化すら行っていないストリートスペック。よってゼロ発進のしやすさや、トルク特性なども日常でストレスの出ないものに仕上げられているのだ。
このチューンドの見どころは、やはり心臓部に与えられたHKSのGT2スーパーチャージャーキットだ。エンジン本体には一切手を入れていない完全なポン付け仕様で、過給に合わせた燃料の増量はポートインジェクターの大型化で対応、制御はHKS推奨のF-CON iS担う。最高出力は暫定で340ps。ちなみに、排気系はアペックスの製品で統一している。
足回りはオーリンズベースのオリジナルスペック(F10kg/mm R12kg/mm)を軸にセットアップ。ホイールはBBSのRI-A(9.0J+45)で、タイヤにはアドバンA052の255/35R18サイズを組み合わせる。細身のスポークから覗くブレーキはエンドレスのキット(F6ポット R4ポット)だ。
エアロパーツは1ブランドで揃えるのではなく、良いものを厳選して組み合わせるのがオートガレージ流。フロントリップスポイラーはHKS、GTウイングはトラスト×ボルテックスのコラボモデルだ。
高速周回路で行った最高速テスト(ドライバー:稲田大二郎)では、GR86&BRZとしては驚異的な264.69km/hをマーク。NAチューン仕様の最高速は240km/h前後。そこから20km/h以上のスピードアップは、スーパーチャージャー化によるパワーアップの恩恵と言えるだろう。
「仕様がサーキット寄りなので、今回の記録はあくまでも基準点を作ったという感じです。次回は、足回りや空力など、最高速に合わせたセッティングで臨みたいと思います」とは、製作者のオートガレージM三浦さん。まだまだ伸び代は残されている状態というわけか。恐るべきチューンドBRZである。
●取材協力:オートガレージM 香川県高松市上天神町751-7 TEL:087-816-8777
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