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リニアなフィーリングで実測282馬力をマーク!
エンジンスワップ&スーパーチャージャーが切り開く未来
コンパクトで軽量なボディを武器に、サーキットでも突出したコーナリングスピードを見せつけるNC型ロードスター。マツダ車を中心に多彩なチューニングを展開してきた“ノガミプロジェクト”のデモカーは、そんな優れた素質を存分に活かす事を目的に開発された1台だ。
注目すべきは、GH系アテンザ用2.5L仕様のL5型を換装したパワーユニットだ。エンジンスワップというと身構えてしまう人も多いだろうが、L型の同系列なので搭載はほぼボルトオン。非常にコストパフォーマンスに優れたパワーアップメニューなのだ。
デモカーは、さらにオリジナルのEZカムと吸排気ポート研磨によるヘッドチューンを施した上で、ロトレックス製の遠心式スーパーチャージャーを追加。最高出力282ps/7050rpm、33.2kgm/5210rpmという圧倒的なパワーを獲得しているのだ。
ちなみに、インタークーラーはトラスト製のアテンザ用を加工。パイピング類も全てオリジナルとなっている。
L5型の換装で必要なのは、オイルパン&ストレーナー、吸気まわりの移植程度。マウント類の加工も必要なく、ノーマルECUでエンジンもかかるのだという。ただし、前期型のL5の場合はカム角センサーが異なるため、対策が追加で必要になるそうだ。
排気系は、45φで4-1レイアウトのEXマニにワンオフセンター出しマフラーの組み合わせ。ナンバー付きなので、サードのスポーツキャタライザーも装着されている。
足回りはアラゴスタベースのオリジナルサーキットスペック車高調(F16kg/mm R10kg/mm)でセットアップ。伸び側と縮み側(Hi/Lo)が独立して調整できる3WAYタイプなので、コースに合わせた細かなセッティングが可能だ。ブレーキキャリパーとリヤのサスペンションアーム類は、RX-8純正を流用している。
ボルクレーシングRE30は前後とも9J×17+63で6mmスペーサーを追加。組み合わせるタイヤはポテンザRE-71Rでサイズは255幅だ。
エアロパーツはオリジナルで統一。GTカーテイストのアグレッシブなフロントバンパーは、アンダーパネル装着にも対応。ボンネットは水温・油温の安定に効果を発揮するダクト付きで、ルーフは超軽量なドライカーボン製のハードトップをインストール済みだ。
ノーマルの実測値は150ps〜160ps。つまり、2.5L+スーパーチャージャー化によって得られるエクストラパワーは100ps以上に及ぶわけだ。そのパワーを軸に各部をバランスよくチューニングすることで、NC型ロードスターは覚醒するのである。
●取材協力:ノガミプロジェクト 神奈川県三浦郡葉山町長柄1334-1 TEL:046-875-9813
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