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サスペンションの性能を生かす高剛性ボディがポイント
ツボを押さえたサーキット寄りのストリート仕様!
「GR86&BRZにばかり注目が集まっているが、先代モデルも負けてない!」。そう強く感じさせてくれたのがこのチューンド。元々、サーキット走行を前提に作り込まれた車両をベースに、ストリート仕様へとリメイクしたという“RSパンテーラ”のZN6型86だ。
「最初のオーナーはサーキット仕様で作り込んでいたのですが、次のオーナーになってからストリート色が強くなったんです」とはRSパンテーラの佐藤さん。
エンジン本体はノーマル。排気系にアペックスのEXマニとHKSのスペックLマフラーを投入した上で、独自のCPチューンを敢行することで実測202psを発揮。冷却系はオイルクーラーを追加しているくらいだ。
サスペンションには、RSパンテーラで積極的に使っているというドイツ製のKW車高調(FR:7kg/mm+ヘルパー1kg/mm)を装備。減衰力を伸び縮み別々に調整できるモデルで、セットアップ次第ではストリートからサーキットまで完璧に対応できる懐の深さを持つ。
リヤのロワアームはクスコ製に変更してアライメントの調整範囲を拡大。ブレーキはD2ジャパンのキットを前後に投入し、組み合わせはフロント8ポットキャリパー&358mmローター、リヤ4ポットキャリパー&358mmローターだ。パッドはIDI製を奢る。
サーキット走行に欠かせないLSDはクスコ製を投入。そして、LSDが生み出すトラクションを逃さないためにデフマウントも強化している。
室内はオクヤマのダッシュ貫通10点式ロールケージを張り巡らして、高剛性ボディを創出。高性能サスペンションの性能を引き出すためのアプローチだ。
ステアリングはMOMO、シートはブリッドのストラディアIIでホールド性を高める。追加メーターは純正オーディオ位置にインストールしたデフィのDINゲージ(3連メーターユニット)のみだ。快適装備がすべて残されているところもサーキット寄りのストリート仕様ならではと言える。
今回は取材で富士スピードウェイを走ってもらったが、軽々と2分9秒79(ポテンザRE-71/木下みつひろ選手)をマーク。厳選したパーツチョイスと豊富な経験に基づいたセッティング。これを実践しているからこそ、RSパンテーラが作るクルマは速いのであろう。その仕上がりの良さに脱帽だ。
●問い合わせ:RSパンテーラ 静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
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RSパンテーラ
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