「話題の新作ハイグリップタイヤの実力や如何に!?」ターザン山田が『ダヴァンティタイヤ プロトゥーラレース』を徹底チェック!

サーキット走行にも対応しつつ低価格を実現!

安定した性能で周回をするには良いかも!?

イギリスに拠点を構える“ダヴァンティ”。主な市場は欧州で、ミシュランやピレリといった老舗メーカーを相手に、高いコストパフォーマンスでメキメキと存在感を表してきている新興のタイヤブランドだ。

スポーツタイヤはこれまで「プロトゥーラ スポーツ」というモデルを設定していたが、今回新たにサーキット指向の強いハイグリップラジアルを開発。それが、ここで紹介する「プロトゥーラ レース」である。

プロトゥーラ レースのトレッドパターンは独特。中央部分にある2本の波打った縦溝でウエット時の排水性を確保し、その両脇に配置された大きめのブロックでドライ路面でのグリップ力を発揮させるという構造だ。タイヤを組み込む時の方向性もあり、ハイグリップラジアルの王道を行く設計を取り入れている。

今回はそんな新作タイヤに実力を探るために、ストリート&サーキットでの実走テストを敢行した。ドライバーはターザン山田、車両は名門チューナー“ラスティー”のGR86だ。

装着サイズは前後とも235/40R18で、ホイールにはボルクレーシングNE24(F9.5J R10.5J)をマッチング。ホイールに装着した時のサイドウォール形状は、リム部分をガードするように少し膨らむイメージとなる。

まずはストリートでの乗り味からチェック。「大きいブロックパターンのおかげで、ブレーキを踏んだ時の縦の接地感がある。スピードを上げていくと若干ロードノイズは出るんだけど、これはスポーツラジアルとして許容できるレベル。サイドウォールはガチガチなタイプではなく、それなりに“たわむ”感じだから、40扁平でも街乗りで使える乗り心地という印象だよ」とインプレッション。

気温33度の真夏の筑波サーキットを12周走った後のトレッド面がこちら。多少は溶けてタイヤカスができているけど、一般的なハイグリップラジアルタイヤよりは長持ちするという印象だ。

続いては本命のサーキットテスト。「タイヤテストでは大体1コーナーに入っていく時に、タイヤのグリップ力を感じるんだけど、“あっ、これは想像していたよりもグリップ力が弱めだな”って印象。ただ、グリップの限界を超えてブレイクしてからの動きがマイルドでコントロールしやすい。何より驚くのが、この暑い真夏のサーキットを周回しても全然タイヤが減ってないこと!」とはターザン山田。

続けて「今回のベストタイムは1分9秒681だから、タイムを出すためのタイヤとは言えない。でも、18インチの235幅で1万1920円という圧倒的なリーズナブルさと耐久性を考えたら、サーキット走行会の練習用には持ってこいだよ。上手に使えば耐久レースでもイケるかもしれない。スポーティな見た目で長持ちするタイヤが欲しい人には、ニーズに合ったモデルだと思うよ」とのこと。

なお、メーカーが公表している性能特性表を見ると、ドライ時のグリップ力と高速性能を重視していることが分かる。その上で、新たに開発したコンパウンドを使うことで、耐摩耗性能を示すアメリカの基準であるトレッドウェア(数が大きくなるほど摩耗しにくい)は200という数値。

Sタイヤなどは50~100程度、ハイグリップラジアルタイヤが100~250程度、街乗り用のエコタイヤは350~600程度なので、サーキットでも使用でき、街乗りでも使えるハイグリップラジアルタイヤという位置付けと考えて良いだろう。

ここ一発のタイムアタック向きではないものの、価格とライフを考えれば練習用に打って付けの存在。スポーツ走行を楽しむ際のタイヤ選びにおいて、新たな選択肢が生まれたわけだ。

●問い合わせ:オートウェイ TEL:0120-941-927

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