「ボディ補強の既成概念を覆す!」名門サードが展開するAE86用『サードダンパー』の全貌

軽快さに加えて乗り心地も向上

新作のチタンキャタライザーも鋭意開発中!

車種やチューニング内容を問わず、80年代のスポーツカーを愛するユーザーたちが口を揃えるのは、「旧車は最新のスポーツカーより走りが楽しい」という感想だ。これは、電子制御を介さずに人馬一体感が楽しめることもあるが、軽快なフットワークを実現する軽量ボディならではのものだろう。

ただ、厳しい現実を突きつけると、材質や設計の古さだけでなく経年劣化の影響も受けている旧車のボディは想像以上に剛性が低く、コーナリングやギャップ通過で負荷がかかると簡単にヨレてしまう。こうしたヨレは足回りのダイレクト感を損なう要因となるばかりか、修復の難しいボディダメージまで積み重ねることになる。

そこで今回注目したいのが、“サード”がAE86用に開発した「サードダンパー」だ。このアイテムは、長所である軽さと短所である剛性不足が同居している旧車のボディを、アイシンが開発したMCB(モーションコントロールビーム)を使って最適化した今時のボディチューニングパーツとなる。

このサードダンパーを今時として推す最大の理由は、皿バネと摩擦板を内蔵して減衰力を発生させるダンパーの優れた効果だ。

“ボディの左右を結んで補強”という部分だけを見るとタワーバーに近い。しかし、抑え込んだヨレと引き換えに硬さも感じさせるタワーバーに対して、皿バネでボディのヨレに対する反発力を発揮し、摩擦板で不快な振動を吸収していくサードダンパーは、ボディ補強にありがちな硬さを全く感じさせない。

つまり、サードダンパーを装着することで、補強効果とマイルドな乗り心地という相反する要素を同時に手にすることが可能なのだ。装着箇所も前後のフレームエンドとなるため、ロールケージのように快適性を犠牲にすることなくボディ補強へ取り組めるのもポイントだ。

「どなたでも確実に効果を体感でき、走りの頼もしさとマイルドな乗り心地という相反する要素が満たされる画期的なボディチューニングです。乗り味が硬くなることから剛性アップに取り組めていなかったストリートユーザーはもちろん、走りに拘るサーキットユーザーまで、使って納得・満足してもらえるアイテムに仕上がっていますよ」とは、サードの近藤さん。

気になる価格は、AE86の前後セットで10万7800円。走りの頼もしさと快適な乗り心地を両立する優れた性能、専用ブラケットによってボディ加工なしで取り付け可能なお手軽感などを考えると、装着満足度は抜群だ。

なお、取材時は過給機チューンなどでフロントバンパー開口部のスペースが確保できないユーザーに向けて、フロントのストラットタワーを結ぶサードダンパーのテストが行われていた。

「フロントへの2ヵ所同時装着では少し硬さを感じましたけど、ハンドリングは良かった。タワーバー側を低レート仕様にすれば硬さを抑制できますし、3点仕様やリヤタワーバーへのサードダンパー投入も検討しています」と近藤さん。

旧車に限るとラインナップは現状AE86のみの展開だが、S30Zや第二世代GT-R、アルテッツァといった車両の開発にも取り組んでいくとのこと。サードダンパーに興味が湧いた旧車ユーザーは、愛車に装着できるようにリクエストを寄せてみるのもありだろう。

そしてもう一つ。サードダンパーとは別に、鋭意開発中のアイテムとして紹介してくれたのがチタン製キャタライザー。これまでは価格と耐久性を考慮してステンレスモデルを展開していたが、新たな提案として超軽量マテリアルを使ったハイエンドモデルを市場に投入するというのだ。

内部に与える高効率セルはステンレスモデル同様となり、優れた排気効率と浄化性能を約束。重量は、ステンレスモデルに対して4A-G用では500g、SR20用では1kgもの軽量化が可能になる。排気パートのリフレッシュを検討しているオーナー諸氏は、サードの動向に注目していただきたい。

●問い合わせ:サード TEL:0565-53-1166

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サード
http://www.sard.co.jp

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