目次
FIA GT1スペックのワイドボディを纏ったR35GT-R
喧噪の街に浮かぶドライカーボンの車影
これ以上、何を望もうか。国内最強のスピードキングであるR35GT-Rに対して、チューニングカーとしての理想を追求し、それをオーナーが具現化させた最終形態。それこそが、ハイエンドマテリアルに包み込まれたこのマシンだ。
根幹を成すエクステリアパーツは、香港の“トップレーシング”がFIA GT1スペックをモチーフに製作したというフルワイドボディキットだ。
ワイド幅はフロント片側40mm(リヤはストック)。素材を全てドライカーボンとし、サーキットシーンにおいて必要となる空力および冷却性能、そして強度までも徹底追求。高機能の何たるかを改めて思い出させてくれる造作の数々は、チューンドにおけるエアロというファクターの重要度を直接的に表現しているようにも感じられる仕上がりを誇る。
ワイドフェンダー化に伴い、足りなくなるインナーフェンダーはキット付属のカーボンケブラープレートでカバーする。細部まできっちりと作り込まれているのだ。
リヤウイングはステーをボディ貫通型としたワンオフの高強度バーチカルタイプ。エキゾースト環境もフロントからエンドまでワンオフのストレートタイプを採用する。スクエア形状のテールエンドが独特の存在感を醸す。
攻撃的スタイリングの奥に潜む、心臓部の作り込みも凄まじい。強化ムービングパーツで排気量を4.1Lまで拡大した腰下にHKS GT800+仕様のヘッドをドッキング。そこにGT1000フルタービンキットをセットすることで、1000psの扉を開くモンスターユニットを創出しているのだ。
その他、ニスモGT-R GT3に実装されているレーシングブレンボキャリパーシステムやダンプトロニック対応のスペシャル車高調、前後12JのボルクレーシングG12など、全方位に渡って妥協の無い至高のパーツチョイスが敢行されている。
存在感は圧倒的。喧噪が渦巻く歓楽街に威風堂々と佇むその姿は、まさしく“夜王”そのものである。
SPECIFICATIONS
■エンジン:HKS GT1000フルタービンキット/4.1Lシステム(95.5φ鍛造ピストン、H断面コンロッド、95.5mmクランクシャフト)/HKSハイフローサージタンク、レーシングサクションフルキット、インタークーラー、DCTクーラー、デフクーラー/565cc×12インジェクター/ワンオフチタンマフラー&フロントパイプ ■サスペンション:ワンオフサスペンションキット(F12kg/mm R10kg/mm) GT3レーシングブレンボキャリパー(F)+410mmローター(F&R) ■ホイール:ボルクレーシングG12(12J)/R-ZERO(315/35-20)■エクステリア:トップレーシング ドライカーボンワイドボディキット/ドライカーボンボンネット、ドアパネル、トランクパネル/ワンオフGTウイング