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細部のセットアップ変更で10km/hアップを達成!
GR86&BRZの過給機チューニング本格化
最高速アタックシーンに、いち早く現行型のBRZスーパーチャージャー仕様を持ち込んだ“オートガレージM(前回記録:264.69km/h)”。
2023年7月の初アタックで264.69km/hをマークしているが、今回は270km/h超えを達成するために各部のアップデートを敢行。独自の理論でポテンシャルアップを図り、リベンジを誓って城里テストセンターに乗り込んできたのだ。
具体的なリメイクポイントは、車高とキャンバー角だ。前回はストリート兼サーキット仕様のセットアップだったが、今回はフロントの車高を若干アップして車体下部の空気をスムーズに抜くことを重視。さらに、キャンバー角を起こすことで、ダウンフォース不足によるタイヤ接地圧の減退を防ぐように見直している。
エンジンは前回に引き続き、リストリクターを撤去したフルパワーのGT2スーパーチャージャー仕様(340ps&41kgm)。燃料系もポートインジェクターを追加し、ECU-TEKでセッティングを行なっている。
NAチューニング時代に組み込んだパーツをそのまま生かせるのも、GT2スーパーチャージャー仕様の大きなメリット。アペックスのEXマニ&メタルキャタライザー、RS-Xマフラーという排気系パーツの構成に変更はない。
足回りはオーリンズベースのオリジナルスペック(F10kg/mm R12kg/mm)を軸にセットアップ。ホイールはBBSのRI-A(9.0J+45)で、タイヤにはアドバンA052の255/35R18サイズを組み合わせる。細身のスポークから覗くブレーキはエンドレスのキット(F6ポット R4ポット)だ。
室内はレカロのフルバケットシートを導入した程度で、エアコンやカーナビなどの装備も完全に機能する快適仕様だ。
エクステリアに関しては、過度な空力付加物は抵抗になるとの理由からエアロパーツを全て撤去。完全なストック状態だ。
このチューンドBRZの速さは想像以上で、バンクを260km/hオーバーで旋回し、そのまま加速を続けて前回を10km/h上回る274.99km/hをマーク! GR86&BRZ最速記録を打ち立てたのである。
アタッカーを務めた稲田大二郎は「エンジンのツキは抜群に良いんだけど、足回りがちょっとゴツゴツしていて路面の変化を拾ってしまう。動きがサーキット仕様的で、バンク走らせると暴れる感じがあるんだよね。この辺りを見直せば、もっと踏めるようになって記録を伸ばせるはず」と評価。
一方、製作者であるオートガレージ三浦さんは「前回はサーキット仕様のままでしたが、そこで見えたポイントのアレンジを行なってきました。最高速仕様はまだ手探りで正解を見つけている段階ですが、それでも走らせるたびに得られるものがあるので面白いですね。現状のエンジンスペックでもまだ記録を伸ばせると思っているので、期待してください」とコメント。
まだまだ改善の余地がある中で打ち出した好記録。オートガレージMの高いセットアップ技術はもちろんのこと、GR86&BRZの高いチューニング適性も示してくれたわけだ。
●取材協力:オートガレージM 香川県高松市上天神町751-7 TEL:087-816-8777
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