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オーバー200馬力の下克上チューンド
排気量アップ+ターボ化で現行モデルを撃墜!
このZC32Sは、岡山県の老舗“ランデュース”が手掛けた“下剋上チューンド”。痛快ホットハッチとしての魅力を極限まで研ぎ澄まし、現行型のZC33Sに太刀打ちできる性能を与えたのだ。
ZC33Sと同じ土俵へ上がるためにはターボ化するのが最適解と判断し、トラストのボルトオンターボキットを投入。このキットは、TD04H-15Gタービンやインタークーラー、キャタライザーに、セッティングデータ入りeマネージ・アルティメイトまで一式セットで、49万8000円と比較的リーズナブルな価格設定も魅力だ。
ポン付けでもブースト圧0.4キロで180ps近くまでドーピングが可能だが、より戦闘力を高めるためにエンジン本体も戸田レーシングの1.9Lコンプリートキットでブラッシュアップ。ストローク量を変えることなく、ボア径を85φへと拡大して排気量を1884ccまでアップしつつ、圧縮比を9.5までローコンプ化。これにより、ブースト圧を0.7キロまで引き上げて、実測211.7ps&29.2kgmを発生させている。
TMスクエア製フロントバンパーの開口部にピッタリと収まったコアは、トラストのインタークーラーとオイルクーラーだ。ラジエターもDRL製へと変更され、オーバー200psを許容するクーリング環境を整えている。
重要なマネージメントは、キット付属のeマネージ・アルティメイトが担当。「ZC33SのK14Cは直噴なので簡単にはいきませんが、ZC32SのM16Aならサブコンで全く問題ないですね。コスパ抜群ですよ」とのこと。
なお、1.9Lターボで200psオーバーの領域に突入すると、NA用しか存在しない強化クラッチは定期交換が必要な消耗品となる。ワンオフで強化し、さらなるパワーの追求(エンジン的には250psも問題ない)も可能だが、仮にクラッチが耐えても今度はミッションやドライブシャフトなどへ負担が及ぶとランデュースは判断。クスコの強化クラッチをブレーカー的に扱うことにした。
足回りは、クスコTN-S車高調(F7kg/mm R4kg/mm)を軸に、強化スタビやTMスクエアのトーションビームなどを組み合わせてセットアップ。ブレーキはランデュースのキット(F6ポット R4ポット)を投入している。
ホイールはアドバンレーシングRZII(FR7.5J×17+48)で、タイヤにはアドバンネオバAD08R(FR215/45-17)をインストール。LSDはクスコのRSだ。
「NAチューンでは不可能ですけど、ブーストアップ相手ならボルトオンターボ、タービン交換相手なら排気量アップ&ターボで打倒ZC33Sは問題なく可能。ZC33Sよりも高回転まで回せて乗りやすいので、ストリートからサーキットまで楽しめる一台に仕上がりますよ」とは、ランデュース浅田代表。
モデルデビューから、最強ホットハッチの呼び名を欲しいままにしているZC33S(まもなく新型が登場するという噂もあるが…)。そんな現行型を完全凌駕する旧型の排気量アップ&ターボチューン仕様は、ステップアップと下剋上の爽快さを楽しめる好メニューなのだ。
●取材協力:オリジナルランデュース 岡山県倉敷市三田118-1 TEL:086-464-0606
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