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全国サーキットでR35レコードを狙う!
1224馬力の強心臓、そのパワーをいかに路面に伝えるかが課題!?
2022年に、初参戦の“Attack筑波”でいきなりR35GT-Rレコードタイム(56秒245)を叩き出した北海道“ライズアップ”の『トップイーグル×ライズアップR35』。その後もたゆまぬアップデートを続け、今年のAttack筑波2024で54秒916へと一気にジャンプアップ。R35GT-R勢にとって未到達だった54秒台に足を踏み入れたのである。
心臓部に鎮座するのは、HKSの4.3Lコンプリートエンジンだ。そこにGT5565-BBタービンを組み合わせ、ECU-TEKとEVC7による綿密なマネージメントで、ブースト圧2.2キロ時に最高出力1224ps、最大トルク154kgmという驚異的なパワーを絞り出す。
駆動系については、HKS強化トランスミッション&クラッチパックで容量アップを図り、ATS製の機械式LSDも導入済みだ。
さらに、オーバー1000psを余すことなく路面に伝えるべく、ECU-TEKの補正マップを使って車速が120~150km/hの時にブースト圧を下げるという対策も実施している。
これは、低速コーナー脱出時のホイールスピンを抑えつつ、ストレート区間で最高速を稼ぐためのセッティングなのだが、「あくまで応急処置ですね。ECU-TEKでは細かなブースト制御ができないし、ドライバーにスクランブルブーストのスイッチを押させる方法もあるけど、それもちょっと違うかな、と。なので、今後はECUをモーテックに切り替えて、車速制御でホイールスピンを抑えていくプランを考えています」とは、ライズアップ工藤代表。
また、低速コーナー脱出時のテールスライドを抑えるために、サスペンションの仕様変更を積極的に行っていたのも印象的だった。
車高調はアラゴスタ・タイプSSベースのオリジナルで、そこにHALスプリントをセット。レートは、フロント36kg/mm、リヤ50kg/mmを基準にしつつ、現場でリヤを50kg/mm+ヘルパースプリングのツインスプリング仕様や、70kg/mm+15.4kg/mmのトリプルスプリング仕様など、様々な組み合わせを試していた。
ブレーキについては、前後ともエンドレス製6ポットモノブロックキャリパーと400mmローターのコンビネーションで、重量級ボディでもしっかりと車速をコントロールできるように煮詰めている。
タイヤはフージャーDOTラジアルA7で、サイズは前後とも335/25ZR20をインストール。ホイールは、金型鍛造製法によって軽量化とディープリムを実現したアドバンレーシングR6をチョイスする。
シートは運転席に抜群のホールド性を誇るブリッドのジータIVを導入。ストリート仕様という大枠を崩さないために、ロールケージ等のボディ補強や軽量化などは一切無し。リヤシートこそキャンセルされているものの、エアコンやオーディオも残された快適仕様だ。
エキゾースト環境は、上流部をHKSの製品で統一し、フロントパイプ以降のエキゾーストマフラーにはメイン100φのFiエキゾーストジャパン製品をチョイス。カーボンテールが存在感抜群だ。
「今年はこの勢いのまま、十勝スピードウェイ、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキットでのR35GT-Rコースレコードを狙っていきますよ!」とは工藤代表。
ライズアップが名門たる所以を強く感じさせてくれるスーパーチューンド、今後のさらなる活躍に期待したい。
●問い合わせ:ガレージライズアップ 北海道札幌市北区篠路町上篠路12 TEL:011-775-1155
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ガレージライズアップ
https://www.garage-riseup.co.jp