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重視したのは走りだけでなくビジュアルの美しさ!
エアロメーカー勤務のメリットを活かしたマシンメイク
今回紹介するCL1型アコードユーロRのオーナーである南さんは、エアロパーツメーカー“イングス”のスタッフだ。就職前はサーキットを走ることに全く興味が無かったというが、仕事で行ったサーキットでの体験走行で一気に開眼。翌週には、アコードユーロRを購入していたという。
「エンジン性能を考えれば、K20Aを搭載する後継のCL7や、FD2シビックタイプRを選ぶのが順当ですが、昔からJTCCのアコードが好きだったので、型は違いますが見た目も好みなCL1を選びました。自分が乗り始めた頃はサーキットではアコードが少なかったので、他人と被らないのも決め手でしたね」とは南さん。
以降、サーキット専用としての改造に着手していくのだが、「何事も見た目が大事」という拘りのもと、まずはエンジン以外から手を入れていった。
細部を見ていく。特徴的な前後のワイドフェンダーは、フロントがメタルワークを駆使した純正加工で、リヤがユーラスの汎用オーバーフェンダー改。これにより、片側70mmワイドを実現している。
「部品が調達しやすかったり整備の面でも優遇があったり、イングスに勤めているメリットは色々ありますが、腕の良い鈑金職人と知り合えたことも大きいですね」と南さんは語る。
車高調はスピリット・スペックSで、フロントナックルの曲げ加工、リヤキャンバーアームの投入など、サーキット攻略の足回りを構築する。
まるで違和感なく装着されているが、リップスポイラーはCL7型ユーロR純正を加工流用したもの。内外装に施した全塗装も含めて「腕利きの職人に拘ってもらいました」という自慢の仕立てだ。
GTウイングはイングスのZパワーウイングで、CL1用の1400mm幅を使っている。
ホイールもイングスオリジナルのTS06で、サイズはフロント18×9.5Jプラス12、リヤ18×8.5Jプラス30。タイヤはポテンザRE-71RS(F265/35 R225/40)を組み合わせる。
贅肉を削ぎ落としたワンシーター仕様のインテリアも、エクステリアと合わせて同色のレクサス純正のパールレッド(3S4)で美しくペイント。KITサービスでオーダーした10点式ロールケージに加え、KSPエンジニアリングのインナーブレースや各ドア開口部へのスポット溶接増しでボディの剛強化を進めつつ、車重は純正1330kgから1250kgまで絞り込まれている。
リッターあたり100psを発生させるH22Aエンジンは、無限EXマニ&五次元マフラー等を組み込んだ吸排気チューン仕様だ。一方の駆動系は、JUNの鍛造クロモリ軽量フライホイールとエクセディ強化クラッチ、クスコの機械式LSDタイプRS(1.5WAY)、トップフューエルの5.1ファイナルギヤという構成。
「いつかはエンジン強化もしたいですが、まずはフルコンを導入して速さを引き出そうと思っています」とのこと。ちなみに、現在はストリートでも乗れるように、ナンバーの取得を計画中だ。南さんのCL1、その進化はまだまだ止まりそうにない。
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