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人車一体を感じることできる乗りごたえ満点の痛快マシン!
古き良き時代のFRスポーツらしさに溢れるハチロク
ユーラス製のフロントバンパーとグッドラインのFRPボンネット、さらにオリジナルのFRPリヤゲート&アクリルウインドウを装着し、派手ではない通好みのルックスに仕上がっている浮谷商会のAE86。
心臓部の4A-Gは、日産CA18用ピストンを流用してボア&圧縮比をアップさせた上、ヘッドにはIN288度/EX272度というプロフィールを持つカムをインストール。そしてオリジナルのアダプターを介してAE111の4連スロットルをインマニごと移植し、F-CON Vプロで制御するスポーツインジェクション仕様を構築。ストレスなく、8500rpmまで一気に吹け上がるフィーリングはNAメカチューンならでは。快感の一言だ。
「キャブにはキャブなりの良さがありますが、気難しさのないインジェクション仕様も良いと思います。ハチロクを日常的に乗り回したいというストリート派には特にお勧めですね」とは浮谷代表。なお、この仕様のチューニング費用は約150万円とのこと。高いように聞こえるかもしれないが、中途半端にやるよりもリフレッシュを兼ねて一気に仕上げた方が結局は安上がりだったりする。
サスペンションはフロントに浮谷オリジナルの車高調を組み、リヤにはHTSダンパーをセレクトしている。スプリングレートはフロント8kg/mm、リヤ6kg/mmというハチロクでは標準的なもの。浮谷代表によれば「ラジアルタイヤ仕様なら好みにもよるけど、ここから前後1kg/mmくらいじゃないですか?」ということだ。
ホイールはSSR&ロンシャンの組み合わせで、タイヤサイズはフロントが185/60-14でリヤが195/50-15。オーナーは、ポテンザRE-01Rやアドバンネオバなどのハイグリップラジアルでサーキット走行を楽しんでいる。
メーターはシフトランプ付きのオートメーターを軸に再構築。ボディは7点式のロールケージで安全性と剛性をアップしているが、それ以外の補強は特に行われていない。もちろん、エアコン&オーディオもしっかり機能する。
このチューンドに試乗したターザン山田は「エンジンチューニングの内容からすると高回転指向かな?って思っていたんだけど、高回転域だけじゃなくて意外とトルクバンドが広かったのが印象的。ハンドリングに関してはFRの基本って感じで、進入で向きを変えるキッカケを作ってやって、後はアクセルワークで曲がっていくイメージ。乗り方を間違えちゃうと、アンダーでどうしようもなくなってしまうけど、キチンと操れば走ってくれる。楽しいね、コイツを乗りこなせれば1人前だよ」とインプレッション。
AE86に関する豊富なノウハウと技術力を持つ老舗プロショップらしいチューンド。現代のスポーツカーとはまるで異なる、真のFRらしさを堪能できる1台だ。
●取材協力:浮谷商会 埼玉県吉川市吉屋2-95 TEL:048-981-1851
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