「あの頃に戻りたい・・・」25年ルール解禁直前の第二世代GT-Rの中古車相場を調べてみた

8年前ならBNR32が100万円以内で買えた!

25年ルールが第二世代GT-Rの運命を変えた

平成を代表する名車のひとつが第二世代GT-R。年号が令和に変わった現在も、その人気は上昇の一途だ。そして上質な中古車の減少もあって、希少価値は高まり続けている。

基本的に中古車の価格は「需要と供給」のバランスで決まるが、第二世代GT-Rに関しては25年ルールの影響が大きく「買いが買いを呼んでいる」という状況に近い。

この25年ルールとは、“製造後25年が経過した車両はクラシックカー扱いになって、アメリカ国内に持ち込むことが可能になる”というもの。

2014年にBNR32が解禁となり、一気に国内から数を減らしたため需要と供給のバランスが崩壊。需要過多が中古車相場の高騰を呼び、それに釣られて後継のBCNR33&BNR34も急騰、投機目的の買いも増えてこの有様だ。

ちなみに現在の大まかな中古車相場は、BNR32で400万円〜1000万円、BCNR33で400万円〜800万円、BNR34で1500万円オーバーといったところだが、ここでBNR32が25年ルールの対象となる直前(2013年)の中古車相場を振り返ってみようと思う。

まず、BNR32は300万円あれば極上の個体が手にできた時代で、過走行&修復歴有りなら100万円以内で店頭に並んでいるケースも多かった。BNR32の中古車相場はこの時期が最安で、購入した人は本当に幸運の持ち主だと思う。なにせ、この直後から爆上がりするのだから…。

続いてBCNR33。第二世代GT-Rの真ん中にあたるこのモデルは、エンジンこそ細部変更されているもののBNR32からのキャリーオーバー。しかし、シャシーは大幅に手が入れられているというモデルだ。ロングホイールベース化されたことにより「スポーツカーらしさが薄れた」と言われることも多かった。そのため、相場観はBNR32以上に割安感が強く、当時は100万円台(過走行)がゴロゴロしていたのだ。

そしてBNR34(左)。2000年式の標準グレード、走行距離は11万キロで修復歴無しという個体が299万円…(しかもレアなニスモスポーツマフラー装備!)。同じ程度のモデルを、現在の中古車市場から探すと1500万円である。

この8年前の相場がGT-R本来の適正価値と言い切ることはできないが、「あの頃に買っておけば!」と思わずにいられないカーガイは多いはず。

ともあれ、第二世代GT-Rは今後もジワジワと値を上げていくというのが大方の予想だ。8年後、2020年の中古車相場を見て「あの頃に…」と同じように後悔したくないならば、迷わず行動に出るべきなのかもしれない。

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