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マシントラブルはチューニングのチャンスだ!
気が付けばサーキット対応スペックにまで進化!
今から約8年ほど前にZN6を購入したというのが、今回紹介するマシンのオーナーである濱島さん。「仕事も落ち着いてきたし、子供も大きくなったしスポーツカーに乗りたい。そんな思いでクルマ選びを始めたんです」。当初はFD3Sが候補だったというが、状態の良い中古車が少ないことや、パーツ供給の不安定さを考えて、安心して乗り回せるZN6を中古で購入した。
ところが、いざ乗ってみると刺激が足りなかったという濱島さん。「パンチ力で言ったら、昔乗ったスカイラインジャパンやツアラーVの方が全然上でした(笑)」と当時の印象を語る。そこで訪れたのが、愛知県に店舗を構える“シェルエンジニアリング”だ。
早速、HKSのGTS7040Lスーパーチャージャーキットを投入し、足りないパワーを補完。早々に鈴鹿サーキットデビューを飾るが、運悪くエンジンブロー&漏れたオイルによるエンジンルーム火災を経験。しかし、これもチューニングのチャンスと捉え、HKS製2.1Lキット+HKSスーパーチャージャーにて復活。
その後、再びサーキット走行会に通うこととなるが、今度はフロント周りからクラッシュ。「ちょうどバリスのボディキットが欲しかったところだし…」と、それまでのROWEN製キットからバリスのフルキットに変更。それが、現在の姿である。
フロントからのクラッシュだったので、エンジン前方にあったスーパーチャージャー本体も破損。これもチューニングのチャンスと捉え、モアパワーが狙えるトラストのT620Zタービン仕様に変更。ブースト圧は1.2キロに抑えているが、それでもパワーは軽く400ps超えをマークする。
ミッションはシェルエンジニアリングのデモカーで使用されていた、トラスト製ドグミッションをリフレッシュして装着。ビッグパワーに耐えられる環境を整えた。
バリスのワイドボディキットを軸にエスプリのGTウイング、イングスのエアロボンネットで構築されたレーシーなエクステリア。濃いグレーとカーボンによるモノトーンの色合いは存在感抜群だ。
ワイドボディ化によるトレッド拡大策として前後とも超正式ロアアームを長めにセットしてトレッドを拡大。その長さに合わせて各アームを調整しアライメントを整えている。リヤのロアアームはクスコ、フロントのロアアームはイケヤフォーミュラ。車高調はオーリンズ製。
前後とも11JのTE37にGDB用ブレンボキャリパーの組み合わせ。タイヤはアドバンA052、前後とも295/30-18というアタッカーサイズだ。
右がオーナーの濱島さんで、左は同じくシェルエンジニアリングでフルリフレッシュさらたBNR32に乗る息子の弘雅さん。親子でチューニング談義に花が咲いている姿は羨ましいかぎりだ。
紆余曲折はあったものの、手元にあるのは最高峰のチューンド86。去年は「完成したばかりなので…」と控えていたサーキット走行だが、今シーズンは「また鈴鹿で走ってみたい!」と思っているそう。この先も、濱島さんの熱いチューニングカーライフが続いていきそうだ。
●取材協力:シェルエンジニアリング 愛知県清須市春日鳥出4 TEL:052-409-9700
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