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マージンを残しつつ確実なパワーアップ!
マシンメイクのキモはECUセッティング
長年に渡り、独自のチューニング理論で国産スポーツモデルの可能性を追求している“カンサイサービス”。
当然ながら、FL5に関しても同じように開発へ取り組んでいるが、その完成度の高さゆえに多くのユーザーは足まわりやブレーキを中心としたフットワーク系、エンジン関係も吸排気とECUをメインとしたファインスペックがメインになると予想。その中でも、ECUをいかに攻略するかがFL5チューニングの大きな鍵を握ると判断している。
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そこで、シャシーダイナモと実走行を並行しながらノーマル状態のデータ取りを行ったところ、先代型でも指摘されていた冷却系のヒート傾向がFL5でも変わらないようことが判明。吸気温度に関しても同様だが、これはHKSから発売されたインタークーラーと、ブリッツ製カーボンインテークの導入で対策可能という結果が出ている。
「熱対策は先代モデルと同じですね。ストリートレベルなら問題ないですが、サーキットを走るとなると根本的な対策が必要になってきます。現在、無駄のないアプローチ法を検討中ですよ」とは向井代表。
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FL5本来のパフォーマンスを解き放つECUセッティングに関しては、マージンを確保するだけでなく、扱いやすいエンジン特性となることへも配慮。ブーストは1.8キロをピークとしつつ、バルタイやVTECポイントまで含めた細やかなECUセッティングによって、吸排気チューンで392.8ps、インタークーラーまで装着した現仕様で405.6psをマークしている。
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なお、カンサイサービスが提供するECUセッティングの価格は22万円だ。シャシーダイナモでデータのインストール前の状況をチェックした後、パワーチェックを行いながら綿密にセットアップを行なっていく。
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一方の排気系は、アペックス製GTスペックフロントパイプ→HKS製リーガマックススポーツマフラーというレイアウト。低中速トルクを損なわずに高回転での伸びやかなフィーリングを実現するための組み合わせだ。
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的確なパーツ選択と細かいセットアップにより、バランスが良く扱いやすい仕様へと昇華したカンサイサービスのシビックタイプR。向井代表は今後もデータを蓄積しながらFL5チューニングを推し進めていくそうなので、その動向には注目だ。
●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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カンサイサービス
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