「180SXに5.3Lの直8エンジンを搭載した異端児!?」ボンネビルで見つけた超弩級マシンPart.2

NISSAN 240SX/MAX SPEED:258.838km/h

おかしなボンネットの下にはビュイック製の直8エンジンが!

「ワンエイティ(アメリカだと240SXなので“ツーフォーティ”)だ! でも、ボンネット凄いな…」と思いながらオーナーに話を聞いてみると「ドライサンプ化したビュイックの直8積んでるんだぜ」とのこと。

基本設計はなんと1930年代!! という、世にも奇妙な直列8気筒エンジン。排気量は5326cc(325ci)、2連装されたホーリー製ダウンドラフト4バレルキャブで燃料を供給する。言ってみれば、アメリカ版の日産L型みたいな存在なのではないか、と。ちなみにパワーは300ps前後で、駆動系はクイックチェンジ製4速ATに2.27ファイナルという組み合わせだ。

リヤスポイラーは、ゲートにベタ付けのドラッグウイングに翼端板を追加したような形状。減速用パラシュートはお約束のアイテムだ。また、200MPH以下のクラスのため、リヤタイヤはボンネスリックでなくスポーツラジアル。225/50R15サイズのBFグッドリッチGフォーススポーツが装着されてた。

ボンネット中央の盛り上がりはエンジン本体の逃げ、ダクトはラム圧効果を狙ったインテークだ。フェンダーから突き出たマフラーがカッコ良すぎる!あと6MPHでクラス記録更新だったのに、残念…。

TOYOTA CELICA/MAX SPEED:338.643km/h

エントリークラスに合わせストロークダウンで1.5L化

アメリカ自動車産業の街、デトロイトでセリカ&MR-Sのチューニングを手がけるモンキーレンチレーシング。

搭載される2ZZ-GEエンジンはオリジナルクランクでストロークダウンが図られ、排気量を1.8Lから1.5Lに縮小。同時に、マーレ製ピストンやクロワー製コンロッドで強化される。

それに合わせて、ヘッド周りも各種加工や強化バルブスプリングなどでチューニング。これにボルグワーナー製S300タービンを組みあわせ、最大ブースト圧2.3キロ時に775ps!! を発揮。オーナーいわく「1.5Lターボっていうと、昔のF1みたいでカッコ良いだろ?」とのこと。なるほど(笑)! しかも、「タービンを撮影したい」と言ったら、わざわざエアファンネルを外してくれた。感謝!

ダッシュボードこそノーマルが残されてるけど、不要なモノは徹底的に外された室内。メーター類はオートメーター製に交換。エンジン制御は助手席足もとのAEM製フルコンで行なわれる。

フロントタイヤはミッキートンプソンETストリート…と聞いて、ピン! ときた人はなかなかの事情通。というのもこのセリカ、元々はドラッグマシンなのだ。サイズは235/60R15。

NISSAN 240Z/MAX SPEED:340.749km/h

1000ps&1万rpmレブの2.2L直4ターボを搭載!!

前年までのボディカラーを一新。エアブラシを駆使したブルー基調の鮮やかなカラーリングでボンネビルへとやってきたS30Z。

どーせロングノーズの下にはお約束のシボレーV8が収まってんだろ…と思いきや、同じシボレーでも2.2L直4の通称“エコテックエンジン”が載っててちょっと拍子抜けしたけど、実はこれがスゴイのだ。

ITS製タービンがセットされ、メタノール燃料をブチ込んで1万rpmまで回してるそうで、ピークパワーはなんと1000ps!! もちろん、ドライサンプ化によって高回転域での潤滑性能もしっかり考えられている。

助手席の位置に鎮座する黄色い物体はドライサンプ用オイルタンク。容量が何Lかは聞かなかったけど、とにかくバカでかい。これなら1万rpmレブでも潤滑性能に問題はなさそうだ。

フロントノーズ下部のアルミ製ボックスは水冷式インタークーラー用のタンク。フロントの接地性を高めるウエイトの役割も持っている。

もはやノーマルの面影はまるでないインパネ周り。運転席の目の前にはタコメーター、水温、油温、油圧計が装着される。

タイヤは前後ともボンネスリックを装着。リヤクォーターウインドウには、ちぎれる前のOPTステッカーも確認できる。

ちなみに、ミッションはダグナッシュ製5速MTでファイナル比は3.87。この仕様で、昨年自らが記録したクラスレコードを見事に9MPH上回ったのだ。

HONDA CR-X/MAX SPEED:299.840km/h

初日にエンジンから出火。惜しくもレコード更新ならず・・・

ロングノーズが目を引くCR-Xは、ホンダ車用CPで日本でもよく聞くようになってきたホンデータ&プロトタイプレーシングが送り込んだ1台。エンジンはK20Aに換装され(オーナーに話を聞けず詳細は不明)、NAチューンながら300km/h寸前の記録を出したのは見事だ。

しかし、アタック中にエンジンから出火。昨年出した自らのクラスレコード187.077MPHに一歩及ばず、無念のリタイアを喫することになった。ノーズが外れ、消火剤がまかれたエンジンルームや焦げた跡のあるボンネットが痛々しい。トラブルがなければ、レコード更新は間違いなかったはず。

PHOTO&TEXT:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)/ボンネビルスピードウィーク2009より

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