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最高速への探究心から生まれたボディキットと油圧式ダンパーで武装!
理想的なストリートスペックを実現したR35
イタリア・ナルド高速周回路での最高速チャレンジやWTAC(ワールドタイムアタックチャレンジ)への参戦など、R35GT-Rの可能性を多方面で証明してきたスモーキー永田率いる“トップシークレット”。そんな同社が最強ストリートスペックをテーマに製作したチューンドR35(前期モデル)を紹介しよう。
心臓部は800psオーバーのポテンシャルを持つオリジナルのB.B.800タービンを装着し、780ps/100kgmもの出力を発揮するVR38DETTユニット。バフ仕上げが美しいオリジナルのサージタンクは、容量の最適化と内部にファンネルを装備するなどして、ブーストアップから1000psオーバーまで対応する。なお、コストパフォーマンスを考慮し、エンジン内部には一切手を入れていない。
エクステリアはトップシークレット製のボディキットをフルに装備。最高速ステージで鍛え抜かれた高強度な設計や、要所にウェットカーボンをあしらうなど高性能かつ気品溢れるデザインが特徴だ。
フロントバンパーはVer.2タイプを装備。純正のラインを崩さないロングノーズ化と、大きく取った開口部から走行風を各部へ送り込むエアガイド付きで、空力と冷却性能の向上を狙えるスモーキー自慢の逸品だ。トップシークレットらしく強度も重視し、オーバー300キロでの走行テストも実施済みだ。
リヤセクションは、純正のリヤバンパーにオリジナルのカーボンアンダーバンパーを組み合わせた。このアンダーバンパーは、床下冷却性能の向上と空気抵抗の低減を目的とした空力パーツだ。一方、エキゾーストマフラーにはフルチューンスペックにも対応するバルブ付きのTV-Proチタンマフラーをインストール。虹色に輝くヒートグラデーションが存在感を主張する。
サスペンションは、純正ダンプトロニック機構を搭載したオリジナルの車高調を採用。スプリングはスウィフト製で、レートはフロント14kg/mm、リヤ8kg/mmの設定。あらゆるシーンで高い路面追従性能を発揮するようセッティングされている。
その他、フロントにはシムプレートの厚みでキャンバー角の調整が可能なスーパーアッパーアーム(F)を導入し、リヤもテンションアーム、キャンバーアーム、トーコンアームを全てオリジナルの調整式に変更済みだ。
ストリートシーンでの使い勝手も考慮し、車高調には「油圧車高調整機構」を追加導入しているのもポイントだ。これは、油圧で車高を瞬時にアップ/ダウンできる上、油圧経路をロックすることで調整した車高でそのままスポーツ走行も可能という優れものだ。
こちらは車高を完全に上げた状態と下げた状態の比較写真。油圧機構は30mmの調整幅を持つので、フェンダーとタイヤのクリアランスを見てもらえば一目瞭然だろう。なお、タイヤ&ホイールは、エンケイGTC01にトーヨープロクセスR888(FR285/35R20)という組み合わせだ。
油圧を管理するタンクはトランク内に設置。トランク容量を圧迫しないコンパクトなサイズが魅力的だ。ここから各車高調に繋がる別体タンクにオイルが送られ、車高が調整される仕組みとなる。
車高調整は車内のリモコン(写真は試作品)によって行う。調整自体は数秒で全下げから全上げまで調整できる。サーキットではセッティング要素としても活用でき、ストリートでは不意のギャップやワインディングでの荒れた路面にも対応する機構だ。
この仕様で富士スピードウェイを1分49秒台で周回するのだから驚くばかりだが、スモーキー永田が手がけたチューンドと思えばなぜか納得できてしまうから不思議だ。R35をオールマイティーに楽しみ尽くすために最適な装備を保持する漆黒のGT-R、さすがである。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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