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究極を目指した孤高のEG4シビック
センターメーター化で実現した左右対称デザイン!
EG4シビックをベースにした超絶カスタムマシンの登場だ。シビックらしさを残しつつも、これまで見たことがない斬新なスタイリングを創出している。
「ジャンルやトレンドを意識せずに、他にはないオンリーワンのスタイルを追及してきました」とオーナー。ショーカーとはいえ、実際に走れなければ意味がないということで、ストリートでガンガン走れる事もテーマのひとつだ。
まずエクステリアは、ボメックスとティアラのバンパーを合体させることで、S2000のヘッドライトを違和感なくインストール。対するリヤも、純正テールを廃してスムージングした上でアテンザ純正テールを移植する。
そして、ボディ全面にはモノトーン調のミューラルをアレンジ。バンパイアのミューラル+リアルフレイムスで構成されるグラデーションペイントが圧巻だ。フロントフェンダーに描かれたヴァンパイヤ(吸血鬼)のミューラルは、助手席側が男性なのに対し、運転席側は女性だったりするのも見どころだ。
フェンダー内のフレームへの干渉を避けるためにボディ加工を施した上、ワーク・ヴァリアンツァ・シュヴァートの20インチをセット(8.0J+50)。ナックルごとEK9のハブを移植することでホイールの選択肢が広がり、ブレーキの4輪ディスク化も実現した。車高はキャノーバの特注エアサスにより、4輪独立制御が可能になっている。
リヤはティアラのバンパーを塗り分け、ディフューザー風にアレンジ。ダクトの奥には、アンダーネオンが組み込まれナイトシーンでは妖しくライトアップする。ちなみに左右出しのマフラーもティアラ製で、テールエンドにカーボンを採用する。
センターメーター化されたコクピットは、幻想的な雰囲気だ。ダッシュボードは、センターコンソールを軸に両サイドへと広がっていくシンメトリーデザインを採用。それを実現するためにセンターコンソールを脱着式に変更し、ATのシフトレバーを隠してしまったほどの入魂ぶり。
センターコンソールをルーフまで延長させることで、左右が独立した空間を演出。その左右には上質なレザーに張り替えたレカロSRIIIをセット。座面と背面にバックスキンを張り込み、ダイヤモンドステッチで仕上げたゴージャスなデザイン。
10インチ×2基のウーファーをはじめ、アンプやスピーカーなどMTX製のユニットでまとめあげたオーディオシステム。また、中央に柱を設けることによってリヤスペースでも左右対称のデザインと空間の広がりを強調しているのだ。
元々は1.5Lユニットを搭載するEG4シビック。このマシンではUS仕様を意識し、アメリカでのシビック・ハッチバックのスポーツグレードとなる1.6LのD16Aユニットを換装。さらにヘッドカバーやEXマニカバーにメッキ加工を、マスターバックやヒューズボックスなどの樹脂部品にはラップペイントを施している。
なお、エンジンルームは、スポット溶接の跡をスムージングした上で、キャンディライムゴールドにペイント。S2000のヘッドライトを移設するためコアサポートもエスティマ用とシビック用を合体させた。
随所にとんでもない大技カスタムが施されているが、トータルフォルムはそれを感じさせないほど自然なのだから、見事としか言いようがない。これも全ては理想のスタイルを追い求め、幾度となく仕様変更を繰り返してきたオーナーの執念と拘りがあってこそなのだろう。(OPTION2 2011年8月号より)
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