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GR86の使い勝手はそのままに魅惑のキャラクターラインを演出
中古車やすでに所有している個体への架装も対応!
東京オートサロン2023でお披露目された、ARTAメカニクスの第2弾モデル『VIGALE(ヴィゲイル)』。GR86をベースに開発されたエッジ―なスタイルで、スーパーカー然とした非日常性を見せてくれる。
2018年にレーシングチームからレーシングスポーツブランドへと生まれ変わった、ARTAのカスタムカープロジェクトが『ARTAメカニクス』だ。モータースポーツに由来する生い立ちからすると、絶対的な速さを追求したマシンなのかと思いがちだが、ヴィゲイルは肩肘を張らずに乗りこなせるGR86本来の魅力をそのままに、ラグジュアリースポーツへと変貌させるオリジナルボディを与えたコンプリートカーである。
GR86では抑えられたボンネット高を、あえて25mmほど上げながら、フロントバンパーと連続するキャラクターラインを与えてスピード感ある表情を演出。フェンダーはボリュームアップを図りつつも、片側8mmのワイド化として保安基準適合の範囲に収めている。
構造変更を必要としないボディサイズに抑えて設計することで、メーカー保証の規定も満たしているのだ。なお、ARTAメカニクスの架装パーツは1年2万kmの保証が付いていると言うから恐れ入る。
丸4灯化されたテールランプを軸に、フロント以上の変貌を遂げたリヤ周り。撮影車両はオプションパーツのHKS製サイレントチャンバー付きマフラーを装備しているが、リヤバンパーはこの4本出し用の他に、GR86本来の2本出し用も設定する。
「日本のスポーツカーの魅力を伝えたい」。そんな想いも込められたヴィゲイルの個性をより際立たせるために、専用ボディカラーの『JAPANESE SWORD』が用意されたことにも注目したい。
エッジを効かせたディテールをこれでもかと強調する、まるで金属のような輝きを放つ“日本刀”の名を冠した超光沢のシルバー。何と最大8層もの塗装を重ねて表現しているのだが、粒子感や凹凸感が残らないように1層塗装する度に鏡面レベルの磨きを掛けているという。346万5000円というオプション価格には驚かされるが、その手間の掛かりようを知れば納得もできるというもの。
また、この他にもヴィゲイルにはスペシャリティとしての魅力を高めるための専用オプションパーツ各種を用意。HKSと共同開発したマフラーや車高調、ブリッドとコラボしたセミバケットシート、ARTAメカニクスのオリジナル鍛造ホイールがそれだ。なお、4本出しマフラーも含めたこれらのオプションパーツは、ヴィゲイルオーナーではなくても購入することが可能だ。
ヴィゲイルはパーツのみの販売は展開されず、塗装・取り付けを行なった状態で販売される。架装の価格は286万円からとなり、ボディカラーによって変動。現在は新車受注が停止しているため、中古車ベースのコンプリートカー販売が行なわれる他、すでに乗っているGR86にも装着することができる。
2023年5月12日にオープンしたばかりの「ARTAメカニクス&インスピレーションズ」。ヴィゲイルはもちろん、NSXベースの第1弾カスタムカー『LEGAVELO(リガヴェロ)』を常時展示する他に、ARTAとスイスの高級腕時計CVSTOSとのコラボブランドである『ARTA CVSTOS』のアイテムを揃えた拠点だ。ARTAメカニクスのカスタムカー及びオプションパーツの販売は、全てここで行なわれる。
人気のチューニングベースだからこそ、他人とは明確な差を付けたい。そう願うGR86オーナーや、購入を考えるオーナー予備軍は多いはず。ヴィゲイルは洗練された大人のラグジュアリースポーツとして、その期待を遥かに上回る満足感を与えてくれるだろう。
PHOTO:Akio HIRANO
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