突出することのない
トータルバランスの妙

A PIT AUTOBACS SHINONOME

『クルマもヒトもピットイン』のコンセプトを掲げ、多彩なカー用品をそろえるだけでなく、各種メンテ、カスタマイズからライフスタイルの提案まで、トータルサポートを図るのがA PITオートバックスだ。

旗艦店はA PITオートバックス東雲で、2号店はA PITオートバックス京都四条。A PITパフォーマンスファクトリーは新木場と大阪(2026年6月24日グランドオープン)に、A PITパフォーマンスガレージはスーパーオートバックス東福岡とスーパーオートバックス名古屋ベイにある。

2025年11月からはA PITオートバックスJDMベースが羽田エアポートガーデン内で営業中。凄いスピード展開だ。デモカーは東雲が主導。GR車種はGRヤリス、GR86、GRカローラをそろえる。

A PIT AUTOBACS SHINONOME GR Yaris

HKSボディキットタイプSを纏い、ホットハッチのスポーティなイメージを押し出すGRヤリスGEN2はGR-DAT車でパーツやメニューの開発を進めている。

難航するECU解析&書き換えの兼ね合いで、パワーこそスーパーターボマフラーTiによる304psにとどまるが、すでにHIPERMAX GATE SPECは完成していて、アン ダーステアを抑えた、コントローラブルで、楽しいハンドリングが得られている。

GR86

やりきった自然吸気チューンからの進化形として、HKSのターボキットを備えた。オリジナルECUのデルタボックスで書き換えを施し、366psを発生する。

HIPERMAX S標準レートのF 5㎏/㎜ R 6.5㎏/㎜で快適性と頼もしさを高めたHIPERMAX GATE SPECは、このクルマが自然吸気エンジンの頃に255/35R18のPOTENZA RE-71RSで、筑波サーキット1分3秒505をマークしている。

「12台のデモカーすべてに共通しますが、保安基準適合内でストリートからサーキットでのスポーツ走行まで楽しめるメニューを提案すべく、開発を進めています。闇雲にイジってOKとするのではなく、ベース車の素性、多彩なアフターパーツとのマッチングもしっかり見極め、走りとスタイルの両方で、探り出しています」と語るのはA PIT企画推進部の田淵昌弥さん。

さて、気になるGR車種の進捗はというと、GR86はHKSよりリリースされたばかりのターボキットを用いて366.6psのパワーを得ている。ECUの攻略が難関となっているGRヤリスGEN2とGRカローラは、吸排気チューンやフットワークチューンで、パイパワー化に備えての下地づくりという段階だった。

A PIT専売の『HKS HIPREMSX GATE SPEC』も見逃せない人気アイテムだ。HKSとA PIT東雲、SA浜松、木下みつひろのコラボにより生み出されるHIPERMSX Sベースの極めてオールマイティな車高調キットで、ノーマルを凌ぐ乗り心地のよさとストリートからサーキットまで安心・安全に楽しく走れるのが魅力。

ファーストモデルのGR86に続いてGRヤリスもマイナーチェンジ前とマイナーチェンジ後に対応。GRカローラは開発ドライバーの木下みつひろがノーマルとHIPERMSX Sでのフィールチェックを進める。

GR COROLLA

リーガマックススポーツ、コールドエアインテークで吸排気効率を高める。オリジナルECUのデルタボックスは鋭意開発中という状況。

フロントとリアにATSカーボンL.S.D.を組み込んだほか、ショートストロークシフトのCAEウルトラシフター(ドイツCAEシフティングテクノロジー社製)を備える

「街乗りからサーキットまで楽しめるというA PITのこだわりに欠かせないのが、GATE SPECです。推奨車高やスプリングレートはベースのHIPERMAX Sから変えていませんが、木下みつひろ監修のもと、減衰力やバンプラバーをアレンジしています。キャンバー角を極力つけずに、回頭性を高めたり、フロントアッパーマウントでキャスター角を変えたり、セッティング面でも工夫。安全や疲れにくさ、タイヤのライフなどにも配慮しています」とのことだ。

開発は純正タイヤ、スポーツラジアルなど、都度、履き替えて行う。当然、ストリートとサーキットのテストも繰り返す。幅広いカスタマーを想定したつくり込みを行っているのだ。自然吸気の頃のGR86デモカーは筑波サーキットで1分3秒505をマーク。GATE SPECの高性能が想像できる。

走りの逸材であるGR車種はパッケージバランスが重要。A PITのデモカーは一部が突出しないようにチューニングを進めている。足まわり以外にもブレーキやクラッチ、L.S.Dなど、デモカーでのデータをもとにアドバイスできるだろう。

「チューニングに偏見を持ってほしくない」「せっかくやるなら、日常ドライブからその恩恵を味わってほしい」「そして、非日常のサーキットなども安心・安全に楽しんでほしい」そんな思いが込められた、それらのデモカーは『高次元万能型チューニング』の羅針盤といっていいだろう。

A PIT AUTOBACS「具現化したサンプル車両で親しみやすいカスタマイズの提案」東京オートサロン2026

オートバックスセブンはA PIT AUTOBACSとAUTOBACSの2ブース展開。A PITではFL5シビックタイプR、GR86、GRヤリス、アバルト595、ZC33Sスイフトスポーツ、NDロードスターのデモカーとMFゴーストのレプリカ86、リフレッシュから一歩踏み込んだレストアのサンプルであるE31 BMW 840Ciを展示。現実的で普段から味わえるカスタマイズ効果の訴求に努めた。AUTOBACSブースも個性豊かな展示車が並び、さまざまな提案がなされていた。 Photos/浅井岳男 Text/塩見 誠


■A PITオートバックス東雲 東京都江東区東雲 2-7-20 TEL 03-3528-0357

 http://www.apit-autobacs.com/