ニスモの血統で磨き上げる4ドアGT-R

大人のGT-Rチューンを体現する4ドアスポーツ!

1997年にスカイライン誕生40周年を記念して発売されたスカイラインGT-Rオーテックバージョン40thアニバーサリー。BCNR33改という車両型式が示すように、ベースはENR33ではなく2ドアGT-Rで、リヤドアとリヤフェンダーを専用品として起こし、4ドア化が図られた限定モデルだ。生産期間は約1年と短く、400台前後が生産されたにすぎない希少車と言っていい。

取材車両のオーナーは、オートプロデュースアクセス代表の野中さん。GT-Rオーテックバージョンを購入するに至った経緯を聞いてみた。

「21~22歳の頃、BNR32を買って走り回っていたんですよ。2年くらい乗りましたね。その後、27歳で商売を始めたこともあってGT-Rから遠ざかっていました。当然、オーテックバージョンの存在は知っていて、限定車だし数少ないクルマだから乗ってみたいなと。そこで2017年に初めて買ったんです」。

当時はまだ第二世代GT-Rの中古車価格が高騰する前。中でも4ドアのオーテックバージョンは認知度が低かったこともあり、人気は今ひとつだった。今では考えられないが、業者オークションでの落札価格が200万円だったことが、その証拠と言えるだろう。

今回取材したのは、6年前に購入された野中さんにとって2台目のオーテックバージョンだ。エンジンは、メタルヘッドガスケットや256度カムシャフトなどが組み込まれたニスモコンプリートに載せ換えられ、2年前にはニスモの大容量サージタンクやR3タービンを投入。燃料系の強化を行うと同時に、ECUもプラグインタイプのLINK G4Xに変更された。これにより、エアフロレス化やダイレクトイグニッション化を含め、制御系の全面的な刷新が図られている。

排気系は、フロントパイプ、マフラーともにレイマックス製。「でも、エンジンがニスモコンプリートなので、本当はヴェルディナマフラーを入れてニスモで統一したいんですよね」と野中さん。ちなみに、エンドパイプの長さが異なるため、BCNR33用を流用することはできなかったりする。

足回りにはテイン車高調を組み込み、ブレーキはエンドレス製を装着。フロントにはレーシング6キャリパー+370φローター、リヤにはレーシング4キャリパー+355φローターを組み合わせている。

ステアリングホイールは、第二世代GT-Rへの装着をイメージして設計された本革巻きのニスモ350φに交換。付属のセンターパッドを装着することで、落ち着いた雰囲気を演出する。また、320km/h&1万1000rpmフルスケールのメインメーターと、センターコンソールの3連メーターもニスモ製に交換されている。

前席は、本来ならベルトホール内側が青いBCNR33前期型と共通だが、そこが赤に変更された後期型純正を装着している。

また、4ドアでは必要のない助手席のウォークイン機構(後席乗員がペダルを踏むことでシート全体が前方にスライドし、背もたれも前に倒れる機構)が備わるのも、2ドアGT-Rをベースとした名残と言える。

「6年間の走行距離は1万4000kmほど。普段はドライブで乗るくらいです。大黒に遊びに行ったりとか」と話してくれた野中さんが所有するGT-Rオーテックバージョンは、実はこの1台だけではなかったりする。ほかにもフルノーマル車と、ライジングが手掛けたRB26改2.9L仕様を搭載するフルチューン車がガレージに収まっているのだ。

野中さんいわく、「手元にある3台は、ソニックシルバーが2台とホワイトが1台。こうなると、ミッドナイトパープルも揃えてボディカラーをフルコンプリートしたくなりますよね」とのこと。これはなかなかスケールの大きな話。GT-Rオーテックバージョンのマニアが目指す道は、まだまだ先にあるということだ。

●取材協力:オートプロデュースアクセス 群馬県伊勢崎市五目牛町318-2  TEL:0270-75-3400

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