価格や距離、外観で測れない
ロードスター探しの難しさ

「ロードスターは以前から数多くのファンを集めてきた名車ですが、最近はより一層深く、求める人の熱度が上がってきています。

いまでも、初代のみが備えるリトラクタブルヘッドライトのスタイリングに惹かれて、NAを第一候補に挙げる人は多いです。それだけに、NAの中古車相場は高騰。

NAが高くて買えないカスタマーはNBに目を向けているため、価格だけで考えるとNCが最も安価といった状況になっています」という。

スポーツドライビングを楽しむためのベース車として、歴代モデルをどう考えて、どう選べばいいだろうか?

「サーキットのタイムだけを求めるのではなく、純粋に走りを楽しみたいなら、好きな型式から選ぶスタンスでOKです。

歴代モデルのすべてで、人馬一体感を楽しめる熟成されたチューニング手法がそれぞれ確立されています。長くつき合っていくためにも、自身のスタイリングの好みを優先すればいいと思います。

ただし、かなりの年数が経過しているNAとNBに関しては、距離や価格でコンディションが見定められない旧車の領域になりました。

当時の性能や、ロードスター本来の走りを楽しむ前に、メンテナンスやリフレッシュに追われるケースが多いものです。購入時は車両の状態、程度について、かなりの注意が必要になってきます」

とくに西村代表が見極めに必要というのが、「外観だけをバリっと仕上げて、走るための中身(機関)は二の次になっているケース」そういう車両が店頭に並んでいることもある。

しかし、価格はそれなりだ。旧車の初心者が外観だけで購入するのはリスクをともなう。やはり、精通したプロショップに相談したい。

さほど年数が経過していないNDや、ストリートで大人しく走らせるユーザーが多かったNCなら神経質になる必要はないが、NAやNBは錆で重大なダメージを受けたボディも珍しくない。

リフレッシュを施すよりも買い直したほうが早いといったケースだってあることを知っておきたい。

コスパ重視で選ぶなら
お手頃価格のNCに注目

西村代表イチ押しのベース車は、相場80万円〜(取材当時)となるNC。

「ボディサイズが大き過ぎるとロードスターファンから酷評されていたNCですが、2Lエンジンはトルクフルでチューニングせずとも速い。

コンディションのいい車両が数多く流通しており、経年劣化はあるとはいえ、NAやNBに比べれば気にならないレベル。

チューニングもタイヤ&ホイール、サスキット、ブレーキパッド&ローター(純正新品でも可)、L.S.D.といったところで、費用を抑えながら、サーキットで速く、日常も扱いやすいクルマに仕上げることができます。

年式やグレードにもよりますが、ステアリングパドルを備えたATもあるので、スポーツツアラー的な楽しみ方だって可能です」

NDはリーズナブルに走りを楽しむならNR-Aグレードが狙い目。ただし、中古車になっても、NDは格安といえるほどには価格が落ちていない。これは2LのRFの相場でも同様だ。マイナーチェンジの前後で仕様差はあるが、チューニングが前提なら前期型もいい。

ちなみに走りの楽しさを左右するフットワークチューンは全モデルで必須となるが、「仕上がりを左右するキーポイントはアライメント」だと西村代表。

思うような走りが楽しめないからと、パーツをコロコロと換えていくのではなく、ロードスターのセッティングに長けたプロショップを味方につけてアライメントを最適化してやる。

そのうえで、もの足りない部分を探るように走り込んでいき、クルマとドライバーの双方を成長させていくのがロードスターを長く楽しむ秘訣と西村代表は考えている。

「タイムを短縮したいからと、パーツをどんどん付けていくカスタマーの気持ちはよくわかるのですが、それだけでは速くならないのがロードスターの奥深さ。ベースの潜在能力から、タイヤチョイスにしても、サイズを大きくすればいい、グリップを上げればいいというものではないんです。

速さだけを求めるなら優れたベース車両は多々ありますが、それはクルマに乗せられての速さであって、アクセルを踏みきれていないことも多い。

ロードスターは、クルマに乗せられることのないパッケージング。アクセルもアグレッシブに踏み込んでいけますから、走り込むほどに魅了されるはずです。長くつき合える相棒になります」とのこと。

歴代ロードスター 走るベースの選び方

初代 NAロードスター編

8月15日 17:10~配信予定

2代目 NBロードスター編

8月15日 19:10~配信予定

3代目 NCロードスター編

8月16日 12:10~配信予定

現行型 NDロードスター (1.5L)編

8月16日 17:10~配信予定

現行型 NDロードスターRF(2.0L)編

8月16日 19:10~配信予定

NA/NBロードスターはライトチューンでも『フルコン』を入れるべき!? 切実なそのワケとは 歴代ロードスター/RX-8を楽しむ Jupiter Net Car Garage編

この世代のロードスターでなければロードスターにあらず。そんな熱狂的なファンがいまも多いNA/NB。希少性が高まる一方のネオクラスポーツを、サーキットで安心して楽しむための方法をジュピターネットガレージが説く Photos/タナカヒデヒロ Text/勝森勇夫 本記事はレブスピード2025年1月号からの抜粋です。


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