軽さはそのまま、速さは別次元!
老舗が磨き上げた実戦派ロードスター
マツダ車の老舗チューナーとして知られるナイトスポーツが参戦しているのが、「マツダファン・エンデュランス(通称:マツ耐)」だ。全国のサーキットを舞台に年間6戦が開催され、2時間半のレースを仲間と交代しながら走る耐久レースである。
2025年まではノーマルクラスで参戦していたが、2026年からはチューンドクラスへステップアップ。中村代表自らステアリングを握り、20代から70代まで幅広いメンバーとともにレースを楽しんでいるという。

その参戦車両であるND5RC最大の見どころといえるのが、2.0LのPE-VPR(RS)をスワップしている点だ。これにより、純正の140psから184psへとパワーアップ。エンジンスワップの費用は150万円〜で、走行距離が進んだ車両のリフレッシュプランとしても人気を集めている。
エンジンスワップの効果は絶大で、1.5Lエンジン時代は富士スピードウェイで2分16秒ほどだったタイムが、リミッター解除との相乗効果によって2分5秒台まで短縮。最高速は200km/hを余裕で超え、トルクフルな特性を活かして、コーナーをひとつ上のギヤのままクリアできるのも大きなメリットだという。

吸気系には、ファンネルからスロットルまでの吸気管長を最適化したインテークシステム「エアグルーヴ」(14万800円)を採用。FRP製ボックスも備えており、吸気温度の抑制にも効果を発揮する。

排気系には4-1集合のエキゾーストマニホールド(35万2000円)をセット。200cpiのメタル触媒を備え、パイプ径はND5RC用が42.7φ、NDERC用が45φ、集合部は60φと十分な太さを確保している。重量は4.8kgで、耐久性にも配慮した設計となっている。

さらに、オリジナルのフルチタンマフラー(34万1000円)を組み合わせることで、最高出力は202psに到達。軽量なNDボディとの組み合わせによって、1.5L仕様とはひと味違う力強い走りを実現している。

中村代表が「最もおすすめしたい」と語るのが、サブコンのPCD4-RCだ。現行マツダ車はECUチューンの攻略が難しいことで知られるが、PCD4-RCは点火時期を最適化することで、全域で7〜10psのパワーアップを実現。カプラーオンで装着できる手軽さも魅力となっている。
エンジンスワップに伴って、ドライブシャフトとデフキャリアにはNR-A用を移植し、公認も取得。車重は1010kgと軽量に抑えられているため、パワーウエイトレシオは純正FD3Sにも匹敵する。ロードスターならではの軽快さを失うことなく、ワンランク上のパフォーマンスを引き出しているのだ。
耐久レースで重要となる冷却性能にも抜かりはない。ラジエターには容量の大きいNR-A純正品を採用し、富士スピードウェイでの連続周回でも水温は100度以下をキープ。エアグルーヴによって吸気温度も抑えることで、安定してパワーを発揮できる環境を整えている。
足回りには、オリジナル車高調のサーキットスペック(25万800円)を投入。標準のバネレートはフロント7kg/mm、リヤ4kg/mmという設定だが、富士ラウンドでは前後12kg/mmのスプリングを組み合わせ、サーキット走行に対応しながらも扱いやすさを重視したセッティングとしている。

タイヤ&ホイールは、アドバンレーシングTC-4の7J+40にアドバンA052の195/50R16を組み合わせる。ブレーキには、4ポットキャリパーと304φローターを組み合わせたオリジナルのスポーツブレーキキット(33万円)を採用している。



さらに、フロントアンダースイープスポイラー、サイドステップ、リヤディフューザー、リヤウイングスポイラーで構成されるグランドエフェクトコンプリートキット(33万円)もセット。いずれもFRP製で単体購入も可能となっており、控えめなデザインながら高い空力性能を発揮する。

こうしてバランスよく手が入れられた2.0L仕様のNDは、まさにマツダ車を知り尽くしたナイトスポーツならではの完成度を見せる。単純にパワーを追求するのではなく、ロードスター本来の軽さと軽快なハンドリングを活かしながら、走りのポテンシャルを一段引き上げているのがポイントだ。
サーキットデビューを考えているユーザーにとっても、ロードスターの楽しさを残したまま速さを追求するひとつの答えとして、非常に参考になる仕上がりといえるだろう。
●問い合わせ:ナイトスポーツ 東京都大田区城南島2-2-6 TEL:03-5755-1211
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