最新世代の1.5Lハイブリッドシステムを採用か!?
トヨタの商用バン「プロボックス」に、いよいよ世代交代の時が近づいているようだ。2002年の登場から20年以上にわたり、日本のビジネスシーンを支えてきたロングセラーだが、次期型に関する情報が少しずつ見えてきた。

入手した情報によると、次期プロボックスは2027年後半から2028年頃の登場がひとつの有力なタイミングとなっている。2028年なら初代登場から実に26年。もちろん、その間まったく変わらなかったわけではない。2014年には大幅改良を受け、パワートレインや安全装備なども更新されてきたが、基本設計を長期間受け継いできた異例のモデルである。

なぜプロボックスはこれほど長く売れ続けてきたのか。
最大の理由は、商用車としての使い勝手を徹底して追求してきたことにある。スクエアなボディ、低くフラットな荷室、荷物を出し入れしやすい開口部、狭い道路でも扱いやすい5ナンバーサイズ。華やかさとは無縁だが、「仕事で使いやすい」という一点では非常に完成度が高い。
近年では、その評価も変わり始めた。営業車や配送車だけでなく、アウトドアや車中泊、カスタムベースとしてプロボックスを選ぶ個人ユーザーが増えている。リフトアップやオフロードタイヤを組み合わせたクロスオーバー風カスタムも珍しくなく、「働くクルマ」の枠を超えた人気を獲得しているのだ。
そこで気になるのが、全面刷新でプロボックスの何を変えるのかという点である。
次期型について入っている情報のひとつが、プラットフォームの刷新だ。TNGA世代のアーキテクチャーを取り入れ、基本性能を大幅に引き上げるという話がある。
候補となるのは、ヤリスやヤリスクロス、アクアなどに使われているGA-B系の技術だ。これを商用車向けに最適化できれば、ボディ剛性や操縦安定性、乗り心地、安全性能の向上につなげられる。
特に営業車では、一日に数百kmを走るケースもある。高速道路での直進安定性や乗り心地、静粛性の向上は、単なる快適装備ではなくドライバーの疲労軽減にも直結する。
ただし、乗用車用プラットフォームをそのまま流用すれば済む話ではない。低い荷室フロアや四角い荷室、積載時の耐久性などはプロボックスにとって生命線だ。次期型でも、このパッケージングを崩さないことが最優先となる。
パワートレインにも大きな変化がありそうだ。
現行型には1.5Lガソリンと1.5Lハイブリッドが用意されているが、次期型では最新世代の1.5Lハイブリッドシステムを採用するというような情報も入っている。
燃費性能の向上はもちろん、モーター出力を高めることで、荷物を積んだ状態での発進加速や中間加速も改善できる。ストップ&ゴーの多い営業や配送用途では、こうした実用域での性能向上のメリットは大きい。
エクステリアも現在のイメージから大きく変わる可能性がある。
今回制作した予想CGでは、プロボックスらしいスクエアなシルエットと広い荷室を維持しながら、フロントフェイスを全面的に刷新した。
ヘッドライトは薄型LEDとし、左右を水平基調のガーニッシュでつなぐことでワイド感を強調。バンパーには大型のハニカム状ロアグリルを配置し、両端には縦型の灯火類を組み込んだ。リアには縦型コンビランプを採用し、バックドアを大きく取ることで商用車としての使い勝手も意識している。
ボディ側面はむやみに複雑な造形を加えず、直線基調のキャラクターラインを採用。今回のCGでは個人需要も意識し、鮮やかなマリーゴールド系のボディカラーとアルミホイールを組み合わせた。営業車一辺倒だった従来のイメージから大きく離れた姿だ。
安全装備も全面刷新の重要なポイントとなる。最新世代のToyota Safety Senseが採用されれば、衝突被害軽減ブレーキやレーダークルーズコントロールをはじめ、現在の乗用車に近い運転支援機能を持たせることも可能になる。
一方、価格上昇は避けにくい。
現行型はガソリン車が191万8400円から、ハイブリッド車が203万8300円から。新プラットフォームや最新ハイブリッド、安全装備などを投入すれば、次期型では200万円台前半から中盤が中心となる可能性もある。
それでも、プロボックスに求められるのは豪華さではない。荷物を積める、壊れにくい、取り回しやすい、そして長距離を走っても疲れにくい。その基本を守ったまま最新技術をどこまで取り込めるかが、26年目となる世代交代のポイントだ。
商用車として磨き上げられてきた実用性に、ハイブリッド、安全技術、そして個人ユーザーにも選ばれるデザインを加える。次期プロボックスがその方向へ進めば、「営業車の定番」だったロングセラーが大きくイメージを変えることになりそうだ。



