ハザード点灯も例外なし!道路交通法で定められた駐停車禁止エリア

駐停車禁止エリアに停車するクルマ
運行中のバス停は駐停車禁止エリアになっているため、クルマを停めることは禁止されている。

「人を少し待つだけだから」と交差点やバス停付近に車を停めている人も少なくないかもしれないが、道路上には短時間であっても交通違反となる「駐停車禁止エリア」があることを忘れてはいけない。

道路交通法第44条では、道路の特定の場所における車両の停車および駐車を全面的に禁止しており、具体的には交差点やその側端から5メートル以内の場所や、路線バスの停留所を示す標示柱や標示板から10メートル以内の場所などがこれに該当する。

とくにバス停に関しては、バスの運行時間中に限って駐停車禁止となるルールが設けられているが、運行時間内であればわずかな時間であっても車を停めることはできない。

そのため、同乗者を乗り降りさせるための数秒間の停車や、ハザードランプを点灯させて人を待つような行為であっても、例外なく取り締まりや反則金の対象となる。

駐停車禁止の看板
駐停車禁止エリアでは短時間であっても停車した場合には違反行為と見なされる。

たとえば、「すぐに出発できる状態だから駐車ではなく停車だ」と主張しても、そもそも駐停車禁止エリアでは停車自体が違反となるというわけだ。

万が一この場所で違反行為をおこなった場合は、駐停車違反として普通車の場合は反則金1万2000円が科されるほか、違反点数2点が加算される。

違反車両
放置駐車違反と認められる場合にはより重い罰が課せられる。

さらに、車から離れて直ちに運転できない状態になれば「放置駐車違反」となり、より重い普通車で反則金1万8000円と違反点数3点が科されることになる。

このように、ちょっとした待ち時間や荷物の積み下ろしであっても、交差点やバス停付近での停車は明確な法律違反であることを深く認識しておかなければならない。

死角の増加と危険な追い越し 重大事故に直結する停車のリスク

路線バス
バス停付近での駐車は死角が増加してしまうため、事故のリスクが増加してしまう。

また、指定エリアでの停車は周りの死角を大きく増やして歩行者等との衝突事故を招くうえに、後続車が危険な追い越しを余儀なくされるため、重大事故に直結するリスクも生じるので注意が必要だ。

たとえば、交差点付近に車が停まっていると、左折や右折をしようとする他の車両からの見通しが著しく悪化してしまい、結果として物陰から飛び出してくる横断歩行者や自転車の発見が遅れ、ブレーキが間に合わずに重大な人身事故を引き起こす要因になりかねない。

くわえて、バス停の周囲に違法に停車している車両がいると、本来停車すべき路線バスが安全に幅寄せできず、道路の中央寄りで乗客の乗降をおこなう事態に陥ってしまう。

これにより、乗客が車道という危険な場所を歩かなければならなくなるだけでなく、後続の車両にとっても前方の状況が極めて把握しづらくなるのだ。

自身のクルマが障害となってしまい、無理な追い越しが発生して大きな事故につながる可能性もある。

さらに、道路上で障害物となった停車車両を避けるためには、後続車が対向車線にはみ出して危険な追い越し操作を余儀なくされる場面も決して少なくない。

そこへ対向車が近づいてくれば正面衝突の危険性が高まるほか、追い越しを終えて元の車線に戻る際に、死角から出てきたバイクや歩行者と接触する二次的な事故を誘発するおそれもあるだろう。

法令で駐停車禁止エリアが明確に定められているのは、まさにこうした連鎖的な交通事故を未然に防ぐためであるといえる。

交差点やバス停付近での停車は周囲へ甚大な危険を及ぼすため、わずかな待ち時間であっても必ず指定のない安全な場所へと車両を移動させることを徹底することが求められる。