コンパクトなボディに広い室内空間と両側スライドドアを組み合わせ、幅広いユーザーから支持されてきたトヨタ『ルーミー』。現行型は2016年の登場からまもなく10年を迎え、いよいよ次世代モデルへの全面刷新が注目されている。

ライバルも進化を続けている。スズキ『ソリオ』はハイブリッドを設定し、ホンダ『フリード』も全面刷新を完了。トヨタ自身もコンパクトカーやミニバンの商品力を引き上げており、ルーミーも大きく進化するタイミングを迎えている。

ご存じの通り、現行ルーミーは、ダイハツ『トール』のOEMモデルである。次期型ではダイハツの車両開発思想『DNGA』をさらに生かし、基本骨格から刷新される可能性がある。
そして最大の注目ポイントが、待望の電動化だ。
現行型は1.0L 自然吸気と1.0L ターボを設定するが、ハイブリッドを持つライバルに対し、燃費性能では不利な部分もある。燃料価格が高止まりする現在、日常用途が中心となるコンパクトモデルでは燃費性能が商品力を大きく左右する。
そこで次期ルーミーの有力候補となるのが、『トヨタ ライズ/ダイハツ ロッキー』で採用実績を持つシリーズ式ハイブリッド『e-SMART HYBRID』である。
e-SMART HYBRIDはエンジンを主に発電に使い、モーターで車輪を駆動するシステムだ。モーターならではの滑らかな加速とレスポンスを特徴としており、ストップ&ゴーの多い市街地を中心に使われるルーミーとの相性もいい。同じダイハツ開発車という点でも、次期型への搭載は大いに注目されている。
エクステリアも大幅に変わりそうだ。
スクープ班が製作した予想CGでは、スクエアなキャビンや大きなガラスエリアなど、ルーミーの使い勝手を支えてきた基本プロポーションは維持しながらも、フロントマスクは一新している。
薄型LEDヘッドライトを左右へ伸ばし、その間を水平基調のガーニッシュで接続。バンパーには大型ロワグリルと縦型の開口部を組み合わせ、現行型よりワイド感のある表情としている。ボディサイドも前後フェンダーに立体感を持たせ、キャラクターラインを刷新した。
一方、ルーミー最大の武器である背の高いスクエアボディと両側スライドドアは継承されるものと予想した。デザインを大きく変えても、乗降性や室内空間を犠牲にしてはルーミーの魅力が薄れてしまうからだ。
安全装備も進化のポイントとなるだろう。次期型では検知性能や運転支援機能を含め、最新世代の予防安全技術へアップデート。インテリアにも大型ディスプレイオーディオやデジタルメーター、スマートフォン連携機能などを取り入れ、現行型との差別化を図ることになりそうだ。
ただし、全面刷新しても大きく変えにくいのがボディサイズである。
全長4m前後という扱いやすいサイズで広い室内を確保し、両側スライドドアを組み合わせたパッケージこそ、ルーミーが支持されてきた最大の理由だ。次期型でも単純に大型化するのではなく、パッケージングの最適化によって室内空間と走行性能を引き上げる方向が有力となる。
現行ルーミーが登場したのは2016年。次期型へ世代交代すれば、実に約10年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
e-SMART HYBRIDによる電動化が実現し、プラットフォーム、デザイン、安全装備、インフォテインメントまで一新されれば、その進化幅はかなり大きい。長らくコンパクトトールワゴン市場の人気モデルであり続けたルーミーが、次世代ではソリオに対してどんな武器を打ち出してくるのか注目だ。




