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今日は何の日?

■美しさが際立つ4ドアハードトップの三菱・エメロード

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」

1992年(平成4)年10月5日、三菱自動車は4ドアハードトップ「エメロード」を発売した。エメロードは7代目「ギャラン」をベースに、高性能V6エンジンを搭載した車名(エメラルド)に相応しいワイド&ローの美しいスタイリッシュなフォルムが特徴だった。

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」

3ナンバーの上級セダンに進化した7代目ギャラン

自動車黎明期に、三菱重工は自動車事業に進出し、大衆車の「コルト」シリーズで堅調な販売を続けていたが、さらに若いユーザーの獲得を狙って1969年12月に登場したのが、初代ギャランの「コルトギャラン」である。ちなみに翌1970年4月には、三菱重工の自動車部門が分離独立して、三菱自動車が設立された。

1992年5月にデビューした三菱7代目「ギャラン」

その後も、三菱の基幹大衆車として堅実に進化し、1992年5月に「エメロード」のベースとなる7代目「ギャラン」にモデルチェンジした。7代目ギャランは、ひと回り大きい3ナンバーボディとなり、ミドルクラスの4ドアセダンとして、主に居住性と走行安定性の向上が図られた。スタイリングは角が丸くなり、2分割のフロントグリルと変形ヘッドライトが精悍さを強調した。

1992年5月にデビューした三菱7代目「ギャラン」に搭載されたエンジン

パワートレーンは、1.8L 直4 SOHC、1.8L V6 SOHC、2.0L V6 SOHC、同DOHC、同インタークーラーターボ、2.0L 直4 SOHC インタークーラーの4種エンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、先代同様FFとフルタイム4WDが設定された。

1992年5月にデビューした三菱7代目「ギャラン」のコクピットまわり

その後、ディーゼルエンジン搭載車、スポーツセダン「VR-4」の追加、1994年9月には4ドアハッチバック「ギャランスポーツ」が追加されるなど、商品力強化が図られた。

ギャラン派生のスタイリッシュハードトップ、エメロード

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」

1992年10月のこの日、7代目「ギャラン」をベースにした4ドアハードトップ「エメロード」がデビューした。当時は、トヨタのスタイリッシュな4ドアハードトップ「カリーナED」がヒットして、“ハイソカー”より小振りで廉価なハードトップが流行っていた。

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」

エメロードはギャラン同様3ナンバーボディながら、ギャランより車高が30mm低く、カリーナEDより車幅は大きかった。ノーズは伸びやかで低く、グリル一体形3連マルチリフレクターヘッドライト、リアコンビも同様の3連ライトが美しさを際立たせていた。

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」に搭載されたエンジン

パワートレーンは、最高出力110ps/最大トルク15.7kgmの1.8L 直4 SOHC、135ps/17kgmの1.8L V6 SOHC、145ps/18.5kgmの2.0L V6 SOHC、170ps/19.0kgmの同DOHCの4種エンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、同じくFFとフルタイム4WDが用意された。

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」のコクピット

車両価格は181.6万~267.1万(2WD)/307.3万~317.4万円(4WD)。当時の大卒初任給は18万円程度(現在は、約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約232万~341万円/393万~406万円に相当する。

992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」のフロントシート
992年10月5日にデビューした三菱「エメロード」のリヤシート

エメロードは、その美しいスタイリングが評価されたが、カリーナEDより大きく高額だったため、ハイソカーより小さく廉価でスタイリッシュな4ドアハードトップというコンセプトからやや外れ、中途半端な立ち位置となってしまった。その結果、期待したほど人気が得られず、1代限りの短命で1996年8月に生産を終えた。

バブル期に開発され、バブル崩壊後にデビューしたクルマ

エメロードが期待したほど人気が得られなかったもうひとつの理由が、デビューしたタイミングが悪かったことである。バブル期にメーカーの潤沢な資金を背景に開発されたクルマがバブル崩壊後にデビューすると、景気が急減速して冷え込んだ市場では、バブル的な贅沢なクルマは評価されないということが起こったのだ。

そんなエメロードと同様に、デビューのタイミングが悪かったクルマは、以下のように結構ある。

・1988年11月:マツダ「ペルソナ」
カリーナEDに近いコンセプトの4ドアハードトップでバブル的豪華さアピールしたが、バブル崩壊後に販売が低迷した。

1988年11月にデビューしたマツダ「ペルソナ」

・1990年3月発売:トヨタ「セラ」
バタフライドアを搭載するという贅沢なコンパクトカーだったが、冷えた市場では需要がなく短命に終わった。

1990年3月にデビューしたトヨタ「セラ」

・1991年~1992年:軽スポーツABCトリオ(マツダ「AZ-1」、ホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」)
ユニークな3台の軽スポーツで注目を集めたが、スポーツカー市場は縮小して3台とも短命に終わった。

マツダ「AZ-1」
ホンダ「ビート」
スズキ「カプチーノ」

・1991年5月発売:マツダ「センティア」
マツダの大型高級車構想で登場したが、高級車市場は縮小して販売は伸びなかった。

1991年5月にデビューしたマツダのフラッグシップ「センティア」

・1994年8月発売:日産2代目「セフィーロ」
初代セフィーロの成功を受けて豪華路線を継続したが、初代ほどの人気が得られなかった。

1994年8月にデビューした日産2代目「セフィーロ」

・・・・・・・・・
バブル崩壊が日本市場を急変させ、それまでのスポーティ路線や高級路線から、より実用的なファミリー志向路線へと方向を変えた。エメロードは、そんな市場の転換期にタイミング悪、開発されてデビューしたのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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