ALFA ROMEO CUOREROSSO

クオーレロッソは全長4.7mの2+2クーペ

「クオーレロッソ」は特定の市販モデルを予告するものではなく、アルファロメオが次の時代に向けた方向性を示すコンセプトカーだ。美しさやスポーティさ、イタリアらしさに加え、ドライバーとクルマの関係性や運転の楽しさを重視している。

デザインの核となるのは、余分な要素を取り除き、形状の美しさと機能、技術、品質を結び付ける「必然性のある美しさ(Necessary Beauty)」という考え方。ボディは塊から削り出したような連続性のある造形とし、張りのある滑らかな曲面で構成されている。

側面にはくさび形のラインを通し、空力性能を意識して後端を切り落としたように仕上げた「Coda Tronca(コーダトロンカ※)」へとつなげている。フロントでは、中央の盾形グリル「スクデット」と左右のヘッドライトで構成する「トリローボ」を現代的に再解釈。グリルには、心臓の鼓動を思わせる発光を取り入れた。リヤウインドウにもスクデットの形状を用いるとともに、鍛造ホイールにはアルファロメオ伝統の電話のダイヤルを思わせる意匠を織り込んでいる。

専用色「リキッドインク レッド」では、微細なアルミニウムのベースに透明な着色層を重ねた。光の当たり方に応じて鮮やかな赤から黒に近い色調へと変化し、ボディの立体感を際立たせる。

※イタリア語でコーダは尾、トロンカは「切り落とされた」を意味する。

ドライバー中心の室内

室内は1967年の「33ストラダーレ」と現代版の同モデルを参考に、ダッシュボードの造形を軽やかなものとしている。特徴のひとつが、伝統的な双眼鏡型メーターを発展させた「Cannocchiale Vivente(カンノッキアーレ ヴィヴェンテ)」である。

2つのメーターが並ぶ通常の配置から、物理的にひとつにまとまる構成へと変化する仕組みを採用。運転への集中度が高まるにつれて表示情報を絞り込み、必要な情報だけを伝えることでドライバーが走りに集中できる環境を目指している。

センタートンネルには、物理的な操作とデジタル技術を組み合わせた「Magma Display(マグマディスプレイ)」を配置。Cruise、Sport、Quadrifoglioという3つのモードを通じて、必要な情報や機能を直感的に扱える設計としている。

内装素材には、イタリアの高級家具「Poltrona Frau(ポルトローナ・フラウ)」ブランドのヌバックを採用。再生カーボン繊維と赤色の樹脂を組み合わせた複合材なども取り入れている。ダッシュボードには、ルナロッサの競技用セーリングウェアからヒントを得た、軽量で透け感のある生地を採用している。

多様なパワートレイン構想

アルファロメオはBEVからハイブリッドまで、幅広いパワートレインを計画している。
アルファロメオはBEVからハイブリッドまで、幅広いパワートレインを計画している。

アルファロメオでは、今後のラインナップにフル電動、プラグインハイブリッド、マイルドハイブリッド、フルハイブリッドと幅広いパワートレインを想定している。柔軟なアーキテクチャーと全長4.7mまでのモデルを軸に、多様な動力源に対応する方針だ。高性能仕様の構想としては、2.9リッターV6エンジンを用いたフルハイブリッドシステムと「Q4」四輪駆動を挙げている。

ブースには、イタリアのセーリングチーム「Luna Rossa(ルナロッサ)」とのコラボレーションによる現行モデルの特別仕様車も展示。パリにちなんだ意匠の「33ストラダーレ」も登場し、ブランドの将来像を紹介している。

33ストラダーレはパリにちなんだ意匠

限定33台がすべて販売済みの33ストラダーレは、パリを意識した仕様で登場。四つ葉の「クアドリフォリオ」と植物の曲線をモチーフに、「ダマスク織」のように光の当たり方で模様が浮かび上がる装飾をボディに施した。同系色の艶あり/艶消しを組み合わせ、イタリアとフランスの織物文化の融合を表現している。

展示車は630HP超のV6ツインターボエンジンに8速DCTと後輪駆動を組み合わせ、最高速度333km/h、0–100km/h加速3秒未満という性能を備える。

「エディツィオーネ ルナロッサ」

現行モデルでは、ジュニア、トナーレ、ジュリア、ステルヴィオに特別仕様「Edizione Luna Rossa(エディツィオーネ ルナロッサ)」を設定。2027年の第38回アメリカズカップに向けて、イタリアのセーリングチームとの協力関係を深める。

ルナロッサ仕様は各モデルのラインアップ上位に位置付けられ、専用の赤いアルファロメオロゴを採用。ルナロッサのヨットを思わせる白、黒、グレー、赤を組み合わせた内外装の専用ディテールに加え、シートの仕立てやチームのロゴによって共通のイメージを与えている。

そのほか、アルファロメオ博物館から1966年の「デュエット」スパイダーを出展。体験型スペース「Bottega Alfa Romeo(ボッテガ アルファロメオ = アルファロメオの工房)」では、レザーやアルミニウム、カーボンなどの素材や、映像、音、香りを通して、クルマづくりの背景を紹介している。

巨匠スピルバーグ肝いりの“結論発表”SF大作『ディスクロージャー・デイ』を現実につなぎとめるアルファ ロメオを含むリアルな車たち

言わずもがなの巨匠スティーヴン・スピルバーグの監督最新作、『ディスクロージャー・デイ』がついに日本公開を迎えました。数々の名作を送り出してきたスピルバーグが混迷極まる世界に届けたのは、「人類は宇宙で唯一の存在なのか否か?」という、あまりにも壮大な問いかけでした。