ドゥカティ Panigale V4 2027年モデルは218psに進化!最高回転数も引き上げ

2027年モデルのPanigale V4は、エンジン、シャシー、エアロダイナミクス、電子制御を改良し、サーキットでのパフォーマンスを高めた。開発のベースとなるのは、2024年のワールド・ドゥカティ・ウイーク(WDW)で発表された第7世代のPanigale V4である。

水冷90度V型4気筒のデスモセディチ・ストラダーレ・エンジンは、排気系やエアインテーク、潤滑システムを改良。Euro5+認証仕様の最高出力は従来モデルから2ps増の218ps/13,500rpm。出力向上は、とくに12,000〜14,000rpmの高回転域で顕著だ。13,000rpmではピーク出力が3.5ps増加し、300km/h走行時には新しいエアインテークによって1.3psの出力向上を実現する。吸気効率の改善に伴う空気抵抗の増加は、エンドプレートを大型化した新しいウイングで補っている。

最終減速比は2.563から2.471に変更され、最高速度は12km/h向上。2速から5速までのレブリミットは15,000rpmに引き上げられた。ヴァレルンガ・サーキットでは、1周あたりのギヤチェンジ回数が2回減少したという。

サーキット走行を重視するライダー向けには、アクラポヴィッチ製フルレーシングエキゾーストPROも用意される。装着時は出力が11ps、トルクが7Nm向上し、車重は6.6kg軽量化される。

フロントフレームと電子制御を改良!ブレーキングとコーナリング性能を向上

シャシーではフロントフレームを見直し、横方向の剛性を12%低減した。深いバンク角でのタイヤの接地性を高め、フロントのグリップやコーナリング時のフィーリングを改善。コーナー中盤での速度維持や、立ち上がりで早くスロットルを開ける走りを支える。

最終減速比の変更に伴い、ホイールベースも8mm短縮。コーナーの切り返しでの俊敏性を高めている。V4 Sには調整式クリップオンハンドルを採用し、ハンドルバーを10mm高く設定できる。ただし、調整が可能なのはサーキット走行時に限られ、公道走行時の調整は不可となる。

電子制御では、新たにダイナミック・エンジン・ブレーキ(DEB)を搭載。従来のエンジン・ブレーキ・コントロールに代わる機能で、ドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)アルゴリズムを用いてリアタイヤにかかる実際の負荷を推定し、エンジンブレーキを調整する。

加えて、レース・ブレーキ・コントロール(RBC)も採用した。減速時にリアブレーキの役割を高め、タイヤのグリップをより効果的に活用するためのシステムだ。DEBとRBCの連携によって、ブレーキングポイントを遅らせながらコーナーへの進入速度を保ち、ライン取りをコントロールしやすくする。

ドゥカティによると、イタリアのヴァレルンガ・サーキットで実施したテストでは、新型Panigale V4の平均ラップタイムが従来モデルより0.4秒短縮された。また、WDWで開催されたレノボ・レース・オブ・チャンピオンズでは、ニコロ・ブレガ選手が過去のポールポジション記録を0.7秒更新した。

Panigale V4/V4 Sの主要装備と発売時期

標準仕様のPanigale V4は、燃料を除く装備重量が191kg。V4 Sは187kgとなる。V4 Sにはオーリンズ製NIX30フォーク、TTX36リアショック、Smart EC 3.0電子制御システム、5スポーク鍛造アルミホイールなどを採用する。

両モデルに共通する主な装備は、1,103ccのデスモセディチ・ストラダーレ・エンジン、17Lのアルミ製燃料タンク、ブレンボ製Hypureモノブロックキャリパー、ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサV4タイヤなど。フロントには大型エアインテークと新しいバイプレインウイングを備える。

電子制御パッケージには6軸慣性計測ユニット(6D IMU)を採用。コーナリング機能付きレースeCBS、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)DVO、ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)、ドゥカティ・ウイリー・コントロール(DWC)DVO、ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)DVO、ドゥカティ・クイック・シフト(DQS)などを搭載する。新しい9インチTFTメーターパネルや、レースA、レースB、スポーツ、ロード、ウエットの5種類のライディングモードも備える。

標準仕様のPanigale V4は、43mm径のショーワ製フルアジャスタブル・ビッグピストンフォーク、ザックス製リアショック、Y字5スポーク軽合金ホイール、鉛バッテリーを採用。カラーはドゥカティ・レッドとパフォーマンスカラーの2種類で、いずれもアーバングレーのフレームとブラックのホイールを組み合わせる。

発売は欧州のドゥカティ正規販売店で2027年3月、日本では同年4月を予定している。

なお、Panigale V4 Sでは「ドゥカティ・ファクトリー・メイド・プログラム」も導入される。購入者が好みのカラー、グラフィック、コンポーネントを選び、ボルゴ・パニガーレ工場で車両を構成する仕組みだ。まずは欧州市場から開始される予定で、日本への導入時期は未定。

主な標準装備

  • デスモセディチ・ストラダーレ・エンジン、1,103 cc
  • 最高出力 218ps@13,500rpm
  • 最大トルク6 Nm@11,000rpm
  • レブリミット@15,000rpm
  • 新しい大型フロント・エア・インテーク(300km/h走行時の空気圧+0.6%)
  • 装備重量(燃料を除く):187 kg
  • 横方向の剛性を最適化したフロント・フレーム
  • 17リットル・アルミニウム製燃料タンク
  • ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション(DES(0
  • オーリンズ製NIX30フォーク、オーリンズ製Smart EC 3.0電子制御システム
  • オーリンズ製TTX36リア・ショック・アブソーバー、オーリンズ製Smart EC 3.0電子制御システム
  • オーリンズ製ステアリング・ダンパー、オーリンズ製Smart EC 3.0電子制御システム
  • 5スポーク鍛造アルミニウム製ホイール
  • リチウムイオン・バッテリー
  • ブレンボ製Hypure™ モノブロック・キャリパー付きブレーキ・システム
  • ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサV4タイヤ(リア・サイズ:200/60)
  • 一体型デザインと大型化されたサイド・エンドプレートを備えた新しいバイプレイン・ウィング
  • 6軸慣性測定ユニット(6D IMU)を備えた最新世代のエレクトロニクス・パッケージ:コーナリング機能付きレースeCBS、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)DVO、ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)、ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)DVO、ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)DVO、ドゥカティ・クイック・シフト(DQS)0、ダイナミック・エンジン・ブレーキ(DEB)、レース・ブレーキ・コントロール(RBC)、ドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)
  • レベル変更用クイックアクセス・ボタン
  • 8:3のアスペクト比を備えた新しい9インチフルTFTメーターパネル
  • ライディングモード(レースA、レースB、スポーツ、ロード、ウェット)
  • デイタイム・ランニングライト(DRL)とターン・インジケーターを統合したフルLEDヘッドライト
  • シングルシート仕様(パッセンジャー・キットはアクセサリーとして入手可能)
  • ドゥカティ・データ・ロガー(DDL)とドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)に対応

Panigale V4

カラー

  • ドゥカティ・レッド、アーバングレー・フレーム、ブラック・ホイール
  • パフォーマンスカラー、アーバングレー・フレーム、ブラック・ホイール

Panigale V4の標準装備(Sモデルとの違い):

  • 装備重量(燃料を除く):191 kg
  • 43mm径 ショーワ製フルアジャスタブル・ビッグピストン・フォーク(BPF)
  • ザックス製フルアジャスタブル・モノショック
  • ザックス製ステアリング・ダンパー
  • Y字5スポーク軽合金ホイール
  • 鉛バッテリー

主要諸元

型式:デスモセディチ・ストラダーレ 90° V型4気筒、カウンター・ローテーティング・クランクシャフト、デスモドロミック・バルブタイミング、4バルブ/気筒、水冷
排気量:1,102 cc
ボアXストローク:81 mm x 53.5 mm
圧縮比:14.0:1
最高出力:218 hp (160 kW) @ 13,500 rpm
最大トルク:120.6 Nm (12.3 kgm) @ 11,000 rpm
燃料供給装置:電子制御燃料噴射システム。ツイン・インジェクター/気筒。フルライド・バイ・ワイヤ式楕円スロットルボディ。可変長インテーク・システム。
エグゾースト:4-2-1-2 システム、触媒コンバーター×2、O2センサー×6(ユーロ5+仕様のみ)
ギアボックス:6速、ドゥカティ・クイック・シフト(DQS)アップ/ダウン 2.0
1次減速比:ストレートカットギア、減速比 1.80:1
ギアレシオ:1=36/15 2=34/17 3=33/19 4=32/21 5=30/22 6=27/22
最終減速:チェーン 520:フロント・スプロケット17T、リア・スプロケット42T
クラッチ:湿式多板 油圧式、スリッパー/セルフサーボ・クラッチ機構、セルフブリーディング・マスターシリンダー
フレーム:剛性を最適化したアルミニウム合金製「フロント・フレーム」
フロントサスペンション:ショーワ製 43mm径フルアジャスタブルBPFフロント・フォーク、クローム・インナーチューブ
フロントホイール:5本スポーク軽合金ホイール、3.50″ x 17″
フロントタイヤ:ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサSP-V4、120/70 ZR17
リアサスペンション:ザックス製フルアジャスタブル・ショック、アルミニウム製中空対スイングアーム
リアホイール:5本スポーク軽合金ホイール、6.00″ × 17″
リアタイヤ:ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサSP-V4、200/60 ZR17
ホイールトラベル(フロント/リア):125 mm / 130 mm
フロントブレーキ:330 mm径セミフローティング・ダブルディスク、ブレンボ製ラジアルマウント・モノブロック Hypure® 4ピストン・キャリパー、レースeCBS付き、セルフブリーディング・マスターシリンダー
リアブレーキ:245 mm径ディスク、2ピストン・キャリパー、レースeCBS付き
メーターパネル:デジタルユニット、6.9インチTFTディスプレイ(解像度1,280 × 480ピクセル、オプティカル・ボンディング)
装備重量(燃料を除く):191 kg
シート高:850 mm
ホイールベース:1,480 mm
キャスター角:24°
トレール:98 mm
燃料タンク:17ℓ
乗車定員数:1
安全装備:ライディング・モード、パワー・モード、ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)、ボッシュ製コーナリングABS、ドゥカティ・ブレーキ・ライト(DBL)、ビークル・ホールド・コントロール、ドゥカティ・ビークル・オブザーバー(DVO)、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)DVO、ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)DVO、ダイナミック・エンジン・ブレーキ(DEB)、レース・ブレーキ・コントロール、タイヤ・キャリブレーション、チェーンガード
標準装備:ドゥカティ・クイックシフト(DQS)アップ/ダウン 2.0、コントロールユニット・レベル変更用スイッチ、ザックス製ステアリング・ダンパー、カミングホーム機能、シングルシート仕様、クルーズ・コントロール、ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)DVO、カラーTFTディスプレイ、フルLEDライティング・システム、デイタイム・ランニング・ライト(DRL)、オートキャンセル式インジケーター、ラップタイマー、ピット・リミッター
オプション対応:盗難防止システム、タイヤ空気圧モニタリング・システム(TPMS)、ドゥカティ・データロガー(DDL)、ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)、ラップタイマー・プロ、ヒーテッドグリップ、「ターン・バイ・ターン」ナビゲーション、USBポート
GPS保証:24か月、走行距離無制限
Annual Service:12か月
Oil Service:12,000 km / 24か月
バルブクリアランス調整:24,000 km
規制:Euro 5+
CO2 Emissions:151 g/km
Consumption:6.5 l/100 km