基本情報

トヨタ・RAV4

トヨタ・RAV4の現行型は6代目にあたり、「Life is an Adventure」をテーマに開発された新世代SUVだ。グレードは、洗練されたデザインの「Z」、オフロードテイストを強めた「Adventure」、走りにこだわった「GR SPORT」を軸に展開される。

現行型のパワートレインは、2.5Lハイブリッド車と2.5Lプラグインハイブリッド車で構成される。いずれもE-Fourを採用し、電動車ならではのシームレスな加速感と、SUVとしての走破性を両立している。

ボディサイズはグレードによって異なり、PHEVは全長4,600〜4,645mm、全幅1,855〜1,880mm、全高1,685mm。HEVは全長4,600〜4,620mm、全幅1,855〜1,880mm、全高1,680mmである。ホイールベースはいずれも2,690mm、乗車定員は5名となる。

現行型の代表グレードとしては、PHEVの「Z」と「GR SPORT」、HEVの「Z」と「Adventure」が挙げられる。Zは日常使いと上質感を重視した仕様、Adventureはタフな外観とアウトドア感を強めた仕様、GR SPORTは専用チューニングによって走りの質感を高めた仕様という位置づけである。

代表グレード例

項目2.5L プラグインハイブリッド車(Z / GR SPORT)2.5L ハイブリッド車(Z / Adventure)
車両型式6LA-AXAP64-ANXPB(Z) / 6LA-AXAP64-ANXZB(GR SPORT)6AA-AXAN64-ANXGB(Z) / 6AA-AXAN64-ANXVB(Adventure)
駆動方式E-Four(電気式4輪駆動方式)E-Four(電気式4輪駆動方式)
乗車定員5名5名
全長×全幅×全高4,600〜4,645 × 1,855〜1,880 × 1,685mm4,600〜4,620 × 1,855〜1,880 × 1,680mm
ホイールベース2,690mm2,690mm
最低地上高195mm190mm
エンジン型式A25A-FXS(直列4気筒)A25A-FXS(直列4気筒)
総排気量2.487L2.487L
エンジン最高出力137kW[186PS]/6,000rpm137kW[186PS]/6,000rpm
モーター最高出力フロント:151kW[206PS] / リヤ:41kW[55PS]フロント:100kW[136PS] / リヤ:40kW[54PS]
トランスミッション電気式無段変速機電気式無段変速機
WLTC燃費21.5〜22.2km/L22.5〜22.9km/L

PHEVは、EV走行を活かした力強い加速や外部給電機能を重視するユーザーに向いている。一方、HEVは充電環境を前提にせず、日常使いで扱いやすい電動SUVを求めるユーザーに適している。

トヨタ・RAV4 変遷

初代RAV4

RAV4は、1994年に初代モデルが登場した。SUVがオフロードを走るクルマとして見られていた時代に、「アウトドアでも街乗りでも楽しい」新ジャンルのSUVとして誕生したモデルである。

初代は、比較的コンパクトなサイズと乗用車感覚の扱いやすさを組み合わせたモデルだった。3ドアと5ドアを設定し、街乗りからレジャーまで使える新しいタイプのSUVとして支持を広げた。

2代目は2000年に登場し、グローバルモデルとしての性格を強めた。ボディサイズは初代より拡大し、5ドアを中心とした実用性の高いモデルへと進化している。

3代目は2005年に登場した。日本では2016年まで販売され、RAV4は徐々にコンパクトSUVからミドルサイズSUVへと性格を変えていった。4代目は海外専売モデルとなり、日本市場では一時的にRAV4の販売が途切れることになった。

日本市場で大きな転機となったのが、2019年に発売された5代目である。5代目RAV4は、日本市場に復活したモデルであり、「Robust Accurate Vehicle with 4 Wheel Drive」をコンセプトに、SUVらしい力強さと使い勝手への配慮を兼ね備えたモデルとして開発された。TNGAに基づくプラットフォームを採用し、オンロードとオフロードの両方で走行性能を高めた点も特徴である。

2020年には、RAV4のプラグインハイブリッドモデルとしてRAV4 PHVが発売された。高出力のモーターと大容量バッテリーを組み合わせ、電動SUVとしての魅力を広げたモデルである。

そして、2025年12月に6代目となる現行型のHEVが発売された。現行型は「多様化」「電動化」「知能化」をキーワードに開発され、HEVとPHEVを中心とした電動車ラインアップへと進化している。トヨタ初採用となるソフトウェアづくりプラットフォーム「Arene」を活用し、最新のToyota Safety Senseや新世代マルチメディアを搭載している点も大きな特徴だ。

2026年3月には、PHEVが発売された。PHEVでは「Z」に加えて「GR SPORT」も設定され、外部給電機能やEV走行性能、操縦安定性を重視するユーザーに向けた選択肢が広がっている。

トヨタ・RAV4 販売台数推移

RAV4は、2019年に日本市場へ復活して以降、SUV市場で存在感を示してきた。

ここでは、2022年以降の販売台数の推移を見ていく。

年販売台数前年比
2022年31,118台62.7%
2023年41,018台131.8%
2024年30,599台74.6%
2025年29,243台95.6%
2026年上半期29,222台216.1%

2022年は3万1,118台で、前年比62.7%となった。5代目の販売が続くなかで、登場初期の勢いは落ち着いたものの、SUVとして一定の需要を維持していた。

2023年は4万1,018台を販売し、前年比131.8%と大きく伸びた。ハイブリッド車やPHVを含む電動SUVとしての選択肢に加え、RAV4らしいタフなデザインや実用性が引き続き評価された年といえる。

一方、2024年は3万599台、2025年は2万9,243台となり、販売台数はやや落ち着いた。2025年12月に6代目へ移行したことを踏まえると、5代目末期の時期にあたっていたことも背景のひとつと考えられる。

2026年上半期は2万9,222台、前年比216.1%となった。半期の販売台数でありながら、2025年通年の2万9,243台に迫る水準となっており、6代目への切り替え後に販売が大きく回復していることが分かる。2025年12月にHEVが発売され、2026年3月にはPHEVも加わったことで、現行型への注目が販売面にも表れていると考えられる。

ただし、2026年上半期は1〜6月の半期データであり、通年実績とは単純に比較できない。それでも、前年同期比216.1%という伸びは大きく、6代目RAV4が国内市場で好調な立ち上がりを見せていることは読み取れる。

トヨタ・RAV4の魅力

RAV4 Z(プラグインハイブリッド車)

RAV4の魅力は、SUVらしい力強さと日常での扱いやすさを両立している点にある。現行型は、ボディサイズを大きく変えすぎず、RAV4らしい力強いデザインと荷室の使いやすさをさらに磨いている。

デザイン面では、Z、Adventure、GR SPORTで異なる個性を選べる。Zは洗練された顔つきと上質感を重視した仕様、Adventureはタフでラギッドな外観を持つ仕様、GR SPORTは専用装備によって走りの機能美を高めた仕様である。用途や好みに応じてスタイルを選べる点は、現行型RAV4の大きな魅力だ。

室内では、視認性や操作性を高めるための装備が充実している。カラーヘッドアップディスプレイや、エレクトロシフトマチックなど、トヨタ初採用の先進装備も導入され運転中の情報確認や操作のしやすさを高めている。

荷室の使いやすさも見逃せない。現行型はラゲージ容量749Lを確保しており、後席を倒した際の床の傾斜も緩やかにされている。長尺物を積み込みやすくなっている点は、アウトドア用品や大きな荷物を積む機会が多いユーザーにとって魅力である。

走行面では、HEVとPHEVの両方でE-Fourを採用していることが特徴だ。HEVは2.5Lハイブリッドシステムにより、シームレスな加速感とダイレクトな駆動力レスポンスを実現している。さらにTRAILモードやSNOWモードを用意し、悪路や雪道での走行もサポートする。

PHEVは、日常の移動をEV走行でカバーしやすい点が魅力だ。大容量バッテリーやSiC半導体の採用によってEV走行距離を伸ばし、さらに車内外で使える給電機能にも対応する。アウトドアや非常時に電気を使える点も、RAV4の用途を広げる要素である。

安全面では、トヨタ初採用の「Arene」を活用し、最新のToyota Safety Senseや新世代マルチメディアを搭載している。ソフトウェアアップデートによる進化も視野に入れられており、単なるハードウェアとしてのSUVではなく、今後の機能拡張も含めた新世代SUVとしての性格を持っている。

RAV4は、街乗りだけを意識したSUVではない。広い荷室、E-Four、電動パワートレイン、PHEVの給電機能、そして複数のデザインバリエーションを組み合わせることで、日常使いからアウトドアまで幅広く使える一台になっている。

まとめ

RAV4 GR SPORT
RAV4 GR SPORT

RAV4は、単に大きくて力強いSUVというだけの車ではない。初代から続くクロスオーバーSUVとしての扱いやすさに加え、現行型ではHEVとPHEVを軸に、走行性能、給電機能、安全機能、ソフトウェア面まで含めて進化している。

グレード選びでは、どのような使い方を重視するかが重要になる。充電環境があり、EV走行や外部給電を活用したいならPHEVが有力な候補になる。日常使いのしやすさと燃費性能を重視するならHEV、タフな見た目を求めるならAdventure、走りの質感まで重視するならGR SPORTも選択肢に入る。

また、全幅は1,855〜1,880mmと一定の大きさがあるため、購入前には駐車環境や生活圏との相性も確認しておきたい。SUVとしての存在感がある一方で、狭い道や機械式駐車場を使う機会が多い場合は、実際の取り回しを確認することが大切だ。

RAV4は、街乗り向けのSUVでも、本格オフロードだけを意識したSUVでもない。普段の移動、長距離ドライブ、アウトドア、災害時の給電まで、使い方の幅を広げられることに価値がある。

自分の生活にどこまでSUVとしての機能を求めるのかを考えることが、RAV4選びで後悔しないためのポイントと言える。