2代目エクステラをベースとしたレストモッドがその正体だった!

昨年から「プロジェクトX」と名付けられたプロジェクトのキャンペーンがSNS上で展開されてきたが、ついにその全豹が「SEMAショー2025」にて明かされた。

日産 プロジェクトX

初代エクステラは1999年に登場、第2世代は2005年に発売されたが2015年に生産を終了した。

プロジェクトXは、日産とNISMOを長年愛するニック・シェア氏により手掛けられた。彼の目標はエクステラを現代的な視点から再解釈し、パワー、テクノロジー、そしてデザインを融合させ、日産のオフロードの伝統への「ラブレター」と彼が呼ぶものに仕上げられた。

シェア氏は、アメリカ・アリゾナ州にある Avondale Nissan の販売スタッフ/ディーラー関係者として注目される人物だ。また、日産ブランドのファン向けコンテンツクリエーターとしても活動しており、SNSを通じて「日産車ファンビルダー」「日産車の魅力発信者」としての顔を持っている。

日産 プロジェクトX

ワンオフモデルとなるプロジェクトXは、最新のフロンティアから流用したパーツと本格的なオフロードアップグレードを駆使し、かつて販売していた「エクステラ」を再構築したモデルだ。

一見すると、プロジェクトXはピックアップトラック・フロンティアのSUV版と見間違えるかもしれない。ヘッドライト、グリル、バンパー、フェンダー、フロントドア、そしてテールランプは、フロンティアからそのまま流用されているようだ。

しかし、よく見ると、キャビン、ルーフライン、リアドアハンドル、そしてリアフェンダーは、その基盤が2代目エクステラであることを物語っている。

さらにオフロードバンパー、カーボンファイバーベントを備えたセイボン社製アフターマーケットボンネット、Z1ルーフラック、シュノーケルを装備。LEDライトが、力強いルックスを完成させている。足まわりにはブロンズカラーの17インチNISMOビードロック、ホイールには33インチのハンコック・ダイナプロAT2エクストリームタイヤを装着して、力強い佇まいを完成させている。

キャビン内ではダッシュボード、センターコンソール、シート、ステアリングホイール、ドアハンドルなどがフロンティアから流用され、クラシックなオフロードカーに現代的なテクノロジーと快適性をもたらしている。

また、ブラックレザーシートには、シトラスストライクのインサート、カラーマッチしたシートベルト、ブラックのヘッドライナーがあしらわれている。WeatherTechマットがフロアを保護し、ラゲッジスペースには耐久性を高めるInyati Bedlinerコーティングが施されている。

プロジェクトXはエクステラのラダーフレームシャーシを踏襲しているが、その内部構造の多くは大幅に改良されている。パワーユニットはZ1インテーク、JBA Performance製ヘッダー、CSW製ラジエーターを装備した5.6L V8エンジン(VK56)を搭載。Z1フライホイール&クラッチキットを備えた6速マニュアルトランスミッションと組み合わせ、従来型の4WDシステムを通じて四輪駆動を実現している。Paragon製6ピストンフロントキャリパーとZ1製スロットローター/パッド、リアブレーキラインによって制動力も向上。

プロジェクトXは、日産が公式に製作した車両ではないが、完成度が高く見どころの多いワンオフモデルだ。