東京モーターサイクルショー2026のブリヂストンブースで、最も熱い注目を集めていたのは、間違いなく新型ハイパースポーツタイヤ「BATTLAX RACING STREET RS12」だ。ブースでは、その圧倒的な進化を裏付ける詳細な技術データが公開され、訪れた多くのライダーを驚かせた。

RS11比0.7%短縮。実証された「速さ」

記事の冒頭に、まずは結論を述べよう。ブリヂストンが公開したテストデータ(ハンガリー、パノニア・リングにてBMW S1000RRを使用)によると、RS12は前作RS11と比較して、ベストラップタイムを0.7%も短縮した。

この数字は、サーキットでは決定的な差となる。しかも、単に一発のタイムが出るだけでなく、「周回数を重ねてもグリップ性能の低下を抑制」しており、耐久レースで培われた技術が息づいていることを証明した。

「HE-MS BELT」と新型パターンがもたらす、異次元の接地感

この進化を支える最大の技術トピックが、フロントタイヤに市販タイヤとして初採用された新構造「HE-MS BELT」だ。

従来のベルトに比べ、ブレーキング時にかかる高負荷下でも接地圧を均一に保ちやすく、路面への追従性が劇的に向上。これにより、ハードブレーキングから寝かし込み(コーナー進入)にかけての安定感が大幅に増している。ブースに展示された接地圧分布図やグラフからも、RS11を凌駕する強力な「旋回力」と「制動力」の両立が一目で見て取れる。

さらに、新型のパタンデザインも大きく貢献している。RS11と比較すると、溝比率を最適化し、コーナリング時に接地するショルダー部分の溝を極限まで減らしている。特にリアタイヤは、より「スリック」に近いパタンへと進化しており、ドライ路面でのスポーティで高い運動性能を予感させる。

コンパウンドの最適化とレーダーチャートに見る「究極」のポジション

技術展示では、コンパウンド構造(3LC)の最適化についても触れられていた。

  • フロント: センター部を幅狭、ショルダー部を幅広に分割。これにより、直進時の安定性と圧倒的なコーナリンググリップを両立。
  • リア: フロントとは逆にセンター部を幅広、ショルダー部を幅狭に分割。これにより、高いコーナリンググリップを持続させ、摩耗時の荒れも改善している。

これらの技術により、RS12は、同社のハイパースポーツタイヤ「S23」よりも高いドライグリップ力を求めるライダーに向けた、文字通りのフラッグシップへと昇華した。

※ブリヂストンWEBサイトより

同社のWEBサイトに掲載された性能特性のレーダーチャートが、その「究極」のポジションを雄弁に物語っている。RS11(黒線)が描く8角形のさらに外側を、RS12(赤線)の8角形が完全に覆い尽くしているのだ。

特に、「最大バンク時グリップ」「リアトラクション」「コーナー進入時のイン付き性」において、その差は歴然。サーキット走行を視野に入れつつ、ワインディングでの最高の官能性能を求めるスーパースポーツ乗りにとって、この「RS12」は、迷わず選ぶべき「本物」と言えるだろう。

フロント:BATTLAX RACING STREET RS12

商品コードタイヤサイズメーカー希望小売価格
税込(本体価格)
標準リム幅(インチ)適用リム幅(インチ)外径(mm)トレッド幅(mm)備考
NEWMCR00012120/70ZR17 M/C (58W) TL¥31,350(¥28,500)3.503.56011212026年2月発売予定

リヤ:BATTLAX RACING STREET RS12

商品コードタイヤサイズメーカー希望小売価格
税込(本体価格)
標準リム幅(インチ)適用リム幅(インチ)外径(mm)トレッド幅(mm)備考
NEWMCR00015180/55ZR17 M/C (73W) TL¥46,420(¥42,200)5.505.50~6.006291822026年2月発売予定
NEWMCR00013190/55ZR17 M/C (75W) TL¥48,510(¥44,100)6.005.50~6.006481912026年2月発売予定
NEWMCR00014200/55ZR17 M/C (78W) TL¥51,370(¥46,700)6.256.00~6.506552012026年2月発売予定