シャシー性能はクラストップ 静粛性や乗り心地も大幅進化

走りや機能はいいのに激戦のスーパーハイトワゴン市場での人気がいまひとつ盛り上がらない、ということをメーカーも痛感していたのだろう。2025年9月にフルモデルチェンジを受けて4代目となったルークスは、デザインや走り、装備など全面的に大きな進化を果たした。バリエーションは標準車とハイウェイスター、新追加されたオーテックラインの三つで、ターボやプロパイロットが選択できるのは後2者のみとなっている。

エクステリア

軽自動車の中で最大限大きさを主張する意匠を基調としながら、“ かどまる四角”というコンセプトを前後ライトやホイールに使うことで単調さを回避。「ハイウェイスターG」系には15インチアルミを標準化。最小回転半径は4.8m。

エクステリアはかつてデザインで大きな評価を得て大人気になった2代目キューブを彷彿とさせる「かどまる四角」をテーマにしている。ルークスという車名はルーミー×マックスからの造語で、四角いボディやモチーフは広々とした室内を予見させるが、その角を丸めることで愛着の湧くデザインとしている。

乗降性

インテリアではプレミアムブランドのBEVのような横に長いディスプレイが目を惹く。軽自動車としては贅沢で、物理的スイッチが減ったことでセンスも良い。リビングのソファのようなシートは、これまた2代目キューブのようでくつろげる空間となっている。運転席はヒップポイントが高めの設定となっていて、それによるアイポイントの高さで遠くまで見通せて、特に街中で運転しやすい。先代よりもフロントウインドウおよびAピラーの角度を立たせたことで視界が広がったことも広々感につながっている。

インストルメントパネル

開放感のある心地良い空間が広がる。オプションの12.3 インチの大型ディスプレイは、視認性に優れ、先進性も抱かせる。中央のピアノブラック調加飾は質感向上に寄与する。

先代ルークスは三菱から日産へと開発の主導が変わるとともに、激戦のスーパーハイトワゴンで人気も性能も頭ひとつ抜けていたホンダN-BOXに果敢に挑んだ。その結果、走りの性能は大きく向上し、特に高速域での安定性やハンドリングではトップレベル。ただし、トレードオフで低速域の乗り心地がやや硬めだった。そのため、街中重視ならN-BOX、高めの速度域はルークスというのが大方の評価となっていた。そこで新型ルークスはサスペンションの改良に力を入れてきた。

居住性

ショックアブソーバーはカヤバ製プロスムース。一般的にはフリクションは低い方が良いとされてきたが、プロスムースは摺動部のフリクションをあえて利用することで、超微小入力域から有効な減衰力を立ち上げるのが特徴。路面の微細な凹凸を綺麗にいなしつつ、良好なライントレース性を高い次元で両立しているのだ。すっきりと軽いのにインフォメーションが豊かなステアリングフィールも含めて、シャシー性能は軽自動車トップと言っても過言ではない。フロントの遮音ガラスやドア下部のシーリングの徹底、遮音材の適切な使用などによって静粛性も大きく進化した。

うれしい装備

Google 搭載「NissanConnectインフォテインメントシステム」は、「OK Google」と発話することで施設検索やエアコン設定などを操作可能。
前席裏のパーソナルテーブルには、カップホルダーやコンビニフックが備わる。リヤロールサンシェードなどセットで「快適パック」として用意。
月間販売台数   5775台(25年7月~12月平均値)
現行型発表    25年9月
WLTCモード燃費  21.0㎞/ℓ※自然吸気のFF車

ラゲッジルーム

試乗したのはターボ車だったので、高速道路や登坂路などでもあまりエンジン回転数を上げずに走破することができ、ノイズが高まることもなかった。先代モデルからプロパイロット搭載のために、軽自動車としては高品質なパワーステアリングを採用しただけあって、ステアリングアシストも登録車並みに自然な感覚で扱いやすい。これなら高速道路のロングドライブも苦にならないから、ファーストカーとしても十分な役割を果たしてくれるだろう。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.175「2026年 軽自動車のすべて」の再構成です。

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