爽やかな雰囲気の特別仕様車「Air Editon」の新設定もニュース
今回のMAZDA3とCX-30の商品改良のハイライトは、新たなパワートレーンにe-SKYACTIV G 2.5が加わったことだ。新型CX-5が搭載するのと基本的には同じユニットで、ガソリン2.5L直列4気筒自然吸気エンジンにベルト駆動のインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター(ISG)を組み合わせたものだ。いわゆる(24V駆動の)マイルドハイブリッドシステムである。組み合わせるトランスミッションは6速ATのみだ(MAZDA3では6速MTも選択できる!)。


一方で、これまで設定のあったディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 1.8はラインアップから落ちた。商品改良後のCX-30はe-SKYACTIV G 2.0(2.0L直4自然吸気)とe-SKYACTIV G 2.5の二本立てとなる。駆動方式はe-SKYACTIV G 2.0が2WD(FF)のみ、e-SKYACTIV G 2.5は2WDに加え4WDも選択できる。

MAZDA3とCX-30共通の改良点は、ADAS(先進運転支援システム)の進化だ。すでにCX-80やCX-60に導入済みの内容で、以下の安全装備が追加されている。
- ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)[降車時警告機能追加]
- 緊急時車線維持支援(ELK)追加[側方危険回避アシスト機能&ロードキープアシスト機能&対向車両衝突回避アシスト機能]
- スマート・ブレーキ・サポート(SBS)[対向車両衝突被害軽減機能、交差点事故回避アシスト機能、右直事故回避アシスト機能、前進時左右接近物検知機能追加、自動2輪対応]
- マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)[速度標識連動機能追加]
- アダプティブLEDヘッドライト(ALH)[CX-60/CX-80同等に進化、マーキングライト、グレアフリー標識反射減光]
CX-30はボディカラーの編成が見直され、エアログレーメタリックとジンクグリーンメタリック(10月生産開始予定)が追加された。いっぽうで、ジルコンサンドメタリックとセラミックメタリックが廃止された。
また、運転席&助手席シートベンチレーションや360度ビュー・モニター(シースルービュー)、オーバーヘッドコンソールLEDダウンライトが一部グレードに標準装備化されている。これらの装備は商品改良版のMAZDA3には適用されておらず、CX-30だけの特権だ(MAZDA3乗りとしては、正直うらやましい)。
また、特別仕様車の「Air Edition(エアエディション)」が追加された(e-SKYACTIV G 2.0、2.5双方に設定あり)。今回の撮影&試乗車がそれだ(2.5)。ボディカラーは訴求カラーのエアログレーメタリックであり、イチ押しの仕様である。配布された資料を参照すると、エアエディションは「北米拠点から企画で、『若年女性』をターゲットに立案」されたとある。エクステリアは各パーツ、すなわち前後のブランドシンボルとホイールセンターキャップ、リヤバッジ、ルーフレールをブラックとしてスポーティなコーディネートとしている。

インテリアはグレーとホワイトのツートンのシートを採用し軽快感を演出。シートとインパネの一部にはグレーのスエード調表皮「レガーヌ」を採用。レガーヌ材には実用性を考慮し防汚・撥水加工を施している。グレーとホワイトを多用したインテリア、明るい印象だ。ただ明るいだけでなく、落ち着いた雰囲気がある。


マツダが直近1年間(2025年7月〜2026年6月)のCX-30の購入層を調査したところ、「大きすぎるSUVは不要」「CX-5だと少し大きい」「運転しやすいSUVが欲しい」「買い物や旅行でも使いやすい車が欲しい」という声が聞かれたという。「CX-30はMAZDA3をベースとしながら、室内高や荷室容量が大きく、視点も高いため、実用性を重視する層に選ばれる」とマツダは報告している。
MAZDA3ファストバックに乗る身としては、合点のいく声ばかりだ。MAZDA3からCX-30に乗り換えると、とくに後席にゆとりがあるのを感じる。MAZDA3の後席は筆者(身長184cm)にとっては正直、窮屈だ。膝は前席シートバックにのめり込むほどだし(筆者が前席でドラポジをとった場合)、頭上にゆとりはない。
しかしCX-30はレッグスペースもヘッドクリアランスも余裕である。窮屈と感じるのがMAZDA3なら、CX-30は余裕でリラックスできる空間だと感じる。CX-30には後席用の空調の吹き出し口が備わっているのも、MAZDA3との大きな違い。欲を言えば後席乗員用にもUSBのポートが欲しいところだが…。

CX-30試乗時は運良く新型CX-5と交互に運転することができたのだが、CX-5から乗り換えてみると、だいぶコンパクトに感じるし、そのぶん取り回しが楽だ。道路を走行中はサイズの違いから来る以上に、カーブでハンドルを切った際や車線変更などで進路を変更した際に、CX-5との違いを強く感じる。物理量の違いに由来し、動きにキビキビ感がある。ベースがMAZDA3なので当然なのだけれど、クルマの身のこなし的には視点の高いMAZDA3という印象である。

CX-30はSUVのルックスをしており、MAZDA3より全高は100mm高いけれども1540mmでしかなく、機械式立体駐車場に入るサイズ。SUVのくくりで見れば背は低い部類だ(CX-5の全高は1695mm)。
e-SKYACTIV G 2.5の実力はどうだろう。車重が最大で1740kgに達するCX-5で過不足なく走るのだから(試乗して確認済み)、車重が1530kgのCX-30(試乗車は4WD)なら余裕だろうと想像はついたが、実際余裕だった。幹線道路で信号が青になって巡航スピードまで加速する際など、アクセルペダルの踏み込み具合によっては踏み込み量に対してスロットルがやや大きめに開くようで、エンジン回転が急上昇してトルクが盛り上がり、背中をグッと押すような加速を提供してくれる。
そこまで過剰に演出しなくてもと思わなくはないが、元気に走るのは確か。加速するごとに顔を出すわけではなく、あくまでアクセルの踏み加減によって顔を出すので、これはこれでいいのかなぁと思ってはいる。ちなみに、CX-5も同じ傾向が顔を出す。
CX-30の商品改良、現代のSUVに欠かせない(?)シートベンチレーション(前席)が新設定されたのもニュースで、外気温が33℃の撮影日にありがたみを実感した。ADAS系のアップグレードに加え、新色の設定も魅力を高める要素。走りはMAZDA3ライク。実用性の高いMAZDA3ファストバック&セダン的なキャラクターと言えそうだ。

| グレード | マツダCX-30 e-SKYACTIV G 2.5 25 Air Edition(4WD) | ||
| 全長 | 4395mm | ||
| 全幅 | 1795mm | ||
| 全高 | 1540mm | ||
| 室内長 | 1830mm | ||
| 室内幅 | 1492mm | ||
| 室内高 | 1211mm | ||
| 乗員人数(名) | 5 | ||
| ホイールベース | 2655mm | ||
| 最小回転半径 | 5.3m | ||
| 最低地上高 | 175mm | ||
| 車両重量 | 1530kg | ||
| パワーユニット | 2.5L直列4気筒DOHC+モーター | ||
| エンジン最高出力 | 132kW(179PS)/6000rpm | ||
| エンジン最大トルク | 238Nm/3750-4000rpm | ||
| 燃料(タンク容量) | レギュラーガソリン(48L) | ||
| モーター種類 | 交流同期電動機 | ||
| モーター最高出力 | 4kW(5.4PS)/1000rpm | ||
| モーター最大トルク | 60.5Nm/100rpm | ||
| バッテリー種類 | リチウムイオン電池 | ||
| バッテリー容量 | 10Ah | ||
| トランスミッション | 6速AT | ||
| 燃費(WLTCモード) | 14.5km/L | ||
| サスペンション | 前:マクファーソンストラット式 後:トーションビーム式 | ||
| ブレーキ | 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク | ||
| タイヤサイズ | 215/55R18 | ||
| 価格 | 375万6500円 | ||








